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病気や医療について

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精神疾患や身体疾患、ストレス性疾患、発達障害、難聴など、様々な疾患や障害とともに生きてきた中で考えたことや、経験したことなど。
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#読書

ケーキの切れない私がいる

「ケーキの切れない非行少年たち」(新潮新書)を読んでみた。同じ内容をあまりにも繰り返しすぎだよという感想はちょっと置いといて…(既視感がハンパない) 私は丸いケーキを3人に等分に分けることも、5人に等分に分けることも全くできない。それが普通だと思ってたけど、どうやら「できる」方が普通らしい。 それを知って、純粋に、えー!ビックリだ! この本の中では、犯罪や非行に走る少年の(ここでは少女も含めて少年)一定数は、発達障害や境界知能などの障害が影響していることが述べられていた

心因性って仮病って意味?

「仮病の見抜きかた」という本を図書館で借りて読んだ。著書は内科医の國松先生。 以前にも國松先生の本は読んでいて、すっかり好きになってしまった人だ。 この本の中ではいくつかの架空の(と言っても、実際にあったような)エピソードと、「賢明な読者へ」という、やや専門的な内容の叙述と、その後のエピソードという感じでまとめられていて、そうした形のお話が10編入っている。 タイトルが「仮病の見抜きかた」なので、当然その10編のエピソードに出てくる人物や症例は簡単に見抜ける病気ではない。

自分を助けられるのは、自分だけ。

小さな頃からずっと誰かに助けて欲しかった。私を見つけて欲しかった。 知り合い、友達、恋人・・・その時々で私に興味を持ってくれる人たちはいたけれど、いつだっていっときのことだし、本当に私を助けられる人はいなかった。 私の方から逃げ出していたからかもしれないけどね。 だって誰かと一緒に住むなんて無理だし、結婚したいと思ったこともなければ、子供が欲しいと思ったこともない。思ったことないどころか、小学生になる前から、「私は一生ひとりで生きる」と決めていた。 それなのに助けて欲

病気の診断は難しい

普通は身体の病気に関して言えば、然るべき検査をすればちゃんとした診断がされるはずって思ってるよね? ところが実際は皆さんが考えてるほど、確定診断って容易ではないんです。 私は癌専門の治療技師をやっていたんだけど(ただいま休職ちう)、癌という一見わかりやすい病気でさえ、「怪しいけど良性か悪性かわからない人」や「転移性の進行癌だけど原発(大元の癌)がわからない人」、「何件もの病院で検査を受けて異常ないって言われたけど納得できず、大学病院に半年検査入院してやっと癌が発見された人」