見出し画像

アマガミと、その他僕が出会ったギャルゲーと、自分語りの話

 皆様、ギャルゲーってプレイした事ありますか?

 ギャルゲーって言い方が古いのかどうかいまいちよくわかってないんですが、要するに恋愛シミュレーションゲームの事ですね。女の子が複数いて、それぞれ個別のルートがあってキャラクターと恋愛できるようになっていると。

 僕はかれこれ20年くらいオタクをやってるんですが、どちらかといえばアニメ畑のオタクでして、ギャルゲーとかエロゲを多くプレイしてるわけではありません。別に嫌いってわけじゃないんですが、ゲームって尺というものが存在しないのでどうしてもプレイするならとことんプレイするつもりでないとなかなか始められないんですよね。

 ただそんな中でも心底ハマったギャルゲーというのがいくつかありまして。今回はその思い出などを語らせていただきたいと思います。

 僕が最初にプレイしたギャルゲーは『To Heart』でした。

To Heart

 僕がこのゲームと出会ったのは17歳の冬。この頃実家から家出をしまして、そこからもうずっと帰ってないんですが(まあだから家出というより失踪ですね)友達の家に転がり込んで潜伏してたんですよ。

 親に見つかるのが怖くて学校には行けないし、といって何もしないというのも…というところで、優しい友達が「これでもやれよ」とソフトを貸してくれたんですよね。それが『To Heart』だったわけです。

『ときめきメモリアル』と並んで90年代ギャルゲー界の代表作品ですが、その頃ギャルゲーすらやった事なかったので正直舐めてたんですよね。

 というのも当時00年代中頃だったんですが、その頃もギャルゲーが結構アニメ化されてまして。でもことごとく面白くなかったんですよ(笑)

 今にして思えばそのゲームがつまらなかったというよりは、無理矢理アニメの尺にしちゃってたんでしょうね。ゲーム原作のアニメで13話のみって、そりゃ無茶ですよ。会話シーンを切ったら雰囲気なくなるし、そのままだと長く感じてしまう。それに動きもないのでアニメ向きではないと。ただ当時はそんな事考えもしなかったので、ギャルゲー=つまらないものとして認識しちゃってたんですよ。

 でもまあ暇ですし、匿ってくれてる友達の厚意というのもあるのでとりあえずやってみました。

 もうばちこりハマりましたね(笑)

 随分昔の話なのでストーリーはあまり覚えていないのですが、主人公の幼なじみである神岸あかり(cv川澄綾子)や試作機として学校にやってきたアンドロイド・マルチ(cv堀江由衣)などに囲まれていろんなキャラクターと交流し、恋愛に発展していくという王道のギャルゲーですね。僕はその中でも長岡志保(cv樋口智恵子)という神岸あかりの同級生キャラが一番のお気に入りでして。

長岡志保

 活発で悪友ポジションのキャラなんですが、当時はこういうキャラ好きだったんですよね~(笑)このゲームが発売された97年というとまだ大人しめのキャラや妹系キャラが主流だったはずなんですが、僕がプレイした頃はツンデレブームが到来していまして。

 長岡志保はツンデレというわけでもないんですが、こういう癖のあるキャラにやられちゃいまして、そこから沼にズルズル引き込まれちゃいましたね。

 あと『To Heart』ってメインヒロインの神岸あかりだけ攻略がめちゃくちゃ難しいんですよ(笑)最後は意地でやり遂げたのも良い思い出です。

 ということでギャルゲーにハマってしまった僕なのですが、その後にやった『To Heart2』や『月姫』にはどうにもハマりきれず、代わりにハマったのがこの作品でした。

True Love Story Summer Days, and yet...

『トゥルーラブストーリー』シリーズの最後の作品になるのかな?この後『キミキス』『アマガミ』と続いていく作品でして、イラストをこの作品から高山箕犀さんが前担当の方から引き継がれているみたいです(Wikipedia情報)。

『アマガミ』でキャラクターと会話していくイベントがあるじゃないですか。ああいうの凄いシステムだなと思いながらやってたんですけど、元々は『トゥルーラブストーリー』シリーズからのものでして。ギャルゲーの会話シーンって僕からしたらやはりどうしても退屈なものなんですけど、そこを一種のイベントにしてしまうというのは凄い発想だったなと思います。

 あとこの作品にはイラストレーターやシステムの他にも『アマガミ』へと繋がっているものがございまして。

『アマガミ』のサブキャラで田中恵子(cv門脇舞以)ってキャラがいたじゃないですか。僕あのキャラ大好きなんですけど

田中恵子

 この地味くせえのが良いんですよね~。僕モブキャラっぽいの大好きなんですよ(笑)『魔法先生ネギま!』でいうところの村上夏美みたいな。

 まあそれはともかく、このキャラって『True Love Story Summer Days, and yet…』にも登場するんですよ。

 隠しキャラとして出てくるんですが、名前は田中恵子ではありません。田中恵子の時もあるんですが、時には鈴木だったり佐藤だったり、名前も微妙に違ったりとはっきりしない存在として登場します。

 要するにモブキャラなんですよ。ゲームをよくよく見てみると、他のヒロインのイベント中とかにこっそりエキストラみたく映ってたりするんですが、全然会話に絡んでこない。それどころか名前すら出てこずに全キャラクリアしてとある行動を取らなければ出てきません。

 しかも他のキャラと違って掴みどころがなく、こうしたら好感度が上がるみたいなのもよくわからない。謎のキャラとして凄く記憶に残ってたんで、『アマガミ』で棚町薫の友達として登場した時はめちゃくちゃテンション上がりましたね(笑)

 あと『アマガミ』繋がりでいうと伊藤香苗(cv松岡由貴)の元キャラである神谷菜由も出てきたりとかして、アマガミ好きにはたまらん一作になっているんじゃないでしょうか。

 友人の家でこの2作をプレイした僕なのですが、いつまでも転がり込んではいられない状況になりまして、住み込みで新聞配達を2年ほどやっておりました。最近よくブラック企業というワードを目にしますが、新聞屋っておそらく群を抜いてブラックなんですよね。

 一日のタイムスケジュールはこんな感じです。

2:00集合
2:15~3:00朝刊にチラシを挟んだり自転車に積めたり
3:00~5:30配達
5:30朝食
6:00就寝(週1~2で9時まで電話番)
12:00起床、昼食
12:30~15:00集金、営業
15:00~17:30夕刊配達
17:30夕食
18:00~20:00集金、営業
20:00~21:00ミーティング
21:00~2:00自由時間

 いや~、思い出したくもない(笑)

 こんなんなんで遊ぶ暇もなく金は貯まったのですが、とにかく自由が皆無でして。しかも休みが月に6日、しかも営業や集金の程度によって容赦なく休みが削られていくので本当たまらんかったんですよ。

 まあこんな中でもアニメ観たりゲームしたりはしてたんですけども。例えばギャルゲーといえるかは微妙ですが『ひぐらしのなく頃に』をやって震え上がったりとか

ひぐらしのなく頃に

『つよきす』をやって鉄乙女にハマったり

つよきす

鉄乙女

『キミキス』をやって二見瑛理子にハマったり元気にやっておりました。まあ結局2年で金貯めて飛んだんですが(笑)

キミキス

二見瑛理子

 いや~本当二見瑛理子って良いんですよ!クールでめちゃくちゃ勉強できるんですが、勉強以外はまったくだめで、ギャップ萌えってやつですね。

 鉄乙女は『つよきす』というツンデレキャラばかりを集めたゲームの、熱血系担当かな?主人公の姉みたいな存在のキャラで、物凄いしっかり者であると同時にどうしても主人公を甘やかしてしまうみたいな、こちらもギャップ萌えです。僕ギャップ萌えに弱いんですよ(笑)

 そんな女の子ならどのタイプにも弱い僕でありますが、2009年、とうとう人生で一番といえるギャルゲーに出会います。それがこちら。

アマガミ

 おそらく今では最も有名なギャルゲーなのではないでしょうか。2年前にデートをすっぽかされてからクリスマスに苦手意識を持ってしまった主人公が、なんとか克服しようとその年のクリスマスまでに彼女を作ろうと頑張るというストーリーなんですが…。

 もうね、全員のキャラが魅力的なんですよ(笑)

 まず主人公からして魅力的なんですよね。クリスマスに苦手意識…というからには大人しめかと思ったんですが、それどころか行動力の化身なんですよね。

 例えば主人公の先輩で学園のアイドル・森島はるか(cv伊藤静)ルートで、かなり早めの段階で変態シーンがありまして。

 これ何かっていうと、膝の裏にキスするシーンなんですよ(笑)

 唇以外の部分にキスするとかいうシーンだったんですけど、まあ当時は衝撃的でしたね。まあ前作の『キミキス』でも攻略キャラの一人・水澤摩央(cv池澤春菜)の膝にキスするというシーンがあったんですが、膝の裏というのがなんともエロスですよね。

 あとは伝説の選択肢とされているこれとか。

 主人公の幼なじみ・桜井梨穂子(cv新谷良子)がヤキモチを焼いてしまうシーンなのですが、その解決の選択肢が全部同じという荒業っぷり。

 ちなみに一番『!』が少ない選択肢を選ぶとバッドエンドになるという噂です(笑)

 やっぱちょっといろいろとぶっ飛んでるんですよね。あとは棚町薫(cv佐藤利奈)のヘソにキスをしたり、後輩キャラ・七咲逢(cvゆかな)のスカートのポケットに手を突っ込んで歩いているところを妹の美也(cv阿澄佳奈)に見られてドン引きされたり。

 まあ変態的でキモいんですが(笑)わりとそれを躊躇なくやってくれるんで笑えるんですよね。それにこういう部分を伝えてこその『アマガミ』なので、ご勘弁ください(笑)

 ストーリー部分も凄く良くてですね。パッケージにもなっているメインヒロインの絢辻詞(cv名塚佳織)というキャラは品行方正なクラス委員長なのですが、実はとても腹黒い性格。しかしそれを隠し仮面優等生として過ごしているんですが、ある日主人公にバレてしまう。

 王道中の王道、"秘密の共有"を始めるわけです。

 そして『アマガミ』にはナカヨシルートとスキルートの2つに分岐しまして、それぞれ違うストーリーを楽しめるようになってるんですが、絢辻詞のルートではこの秘密の共有の結末がまったく真逆になるんですよ。

 ナカヨシルートでは周囲には腹黒い部分を隠したまま終わるんですが、スキルートではあるきっかけでバレてしまい、絢辻詞はクラスから孤立してしまいます。クリスマスの実行委員も外され仮面優等生の生活は終わりを迎えてしまうのですが、それは不幸ではなく「仮面を着ける必要がなくなったから」という事なんです。

 絢辻詞が仮面を着けていたのは親からのプレッシャーであったり、姉に対するコンプレックスであったりと鬱屈した感情から来てまして。その為情緒不安定で何度かメンタルを崩すという結構リアルな面も見せるキャラクターなんです。

 それが主人公と出会って、初めて信頼できる人間を得たわけです。一人信頼できる人間を得た彼女は、もう仮面を着ける意味を失ってしまったと、そういう筋道なんですね。

 こういうものを丁寧に描いているので感情移入がしやすく、最後なんかジュブナイル小説を読んだ後のような爽快感があったりして、とても好きなんですよ。絢辻詞はギャルゲーの中で一番好きなキャラクターになりました。

 あと『アマガミ』でいうとアニメ版が凄く革新的な作りになってまして。それまでのギャルゲーアニメだったら攻略キャラの一人だけをヒロインにしてそのルートだけを作ってたんですが、『アマガミ』はそれをやめて格ルートを全部作ったんですよね。

 1ルート4話+最終回で隠しキャラルートをやる事によって、すべてのファンを救済したわけです。

 これは本当に上手いやり方でしたね。誰も不幸せにならず、しかも4話構成なんでテンポも良いんですよ。本当にサクサク観れるんで良ければご覧ください。

 …というところで今日は終わりにさせていただきます。一度ギャルゲーの事も書いてみたかったんで、書いててとても楽しかったです。いろんな作品引っ張り出したので少し疲れましたが(笑)

 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまた来週のどこかでお会いしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?