乗り遅れ、降り遅れ

電車ではドアの横にある背もたれみたいなところで本かスマホを見ていることが多い。なぜこのポジションにいるかの理由は幾つか思いつくが、ハプニングを見る確率が大きいのがこの場所だから、というのが一つの大きな理由である。

先日、1回の電車移動で2つのハプニングを見た。
1つ目は、乗り遅れだ。おそらくカップルだった。彼女が電車が閉まるギリギリに乗ってしまい、彼氏はちょうど乗れなかった。どちらも海外の人でリアクションが大きく、彼氏の「オイオイ」という顔と、彼女の「マジごめん」という顔がどちらも見える画角だったので流石に声を出して笑いそうになった。彼女は一駅先で降りた。私も一緒に降りようかと一瞬迷ったが、目的の駅ではないし、本来の目的でもないのでやめた。

二つ目は、降り遅れだ。おそらく老夫婦だった。夫が降りるべき駅に気づくのが遅れ、手押し車に寄りかかる妻を目的の駅に降ろすことができなかった。夫が「ごめん。気づくのが遅れた。一駅旅をしよう。」と言っていた。よくわからないけど素敵な言葉だと思った。夫は無事に一駅の旅を終えて、妻を降ろすことに成功した。

乗り遅れた彼氏には是非一駅旅した感想を彼女に聞いてほしいものである。

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