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妊娠のしくみを知る②

卵子は、卵管の途中に位置する卵管膨大部という場所で、精子との出会いを待っています。

卵子の近くまで辿り着ける精子は数百程度。

ところが、卵子という本丸を守るべく、まわりを「顆粒膜細胞」という細胞が幾重にも取り囲んでいます。

そしていわば最後の闘いともいえる、この顆粒膜細胞の間をかいくぐって、最初に辿り着いた精子のみが卵子と出会うことになるのです。

数億の精子から最後のたった1匹の精子が生き残るという、熾烈なサバイバルレースが、女性の体内で展開されているわけです。


精子はATP(アデノシン3リン酸)という物質をエネルギー源として、鞭毛運動で進んでいきます。

そして、卵子に辿り着いた精子は、もはや運動をする必要がなくなるわけですが、最後に残されたATPエネルギーの放出によって、精子が卵子の中に侵入した瞬間、卵子をグルグル回転させることが観察されています。

これを精子の“勝利のダンス”とも“命のダンス”ともいいます。


それでは一方の卵子のほうには、サバイバルレースはないのでしょうか?


卵子は毎月、左右のどちらかの卵巣から1個のみ排卵されます。

ですからこうした生存競争がないように思われるかもしれませんが、実は卵子にも熾烈なサバイバルレースがあるのです。

卵子のサバイバルレースは、卵巣という器官の中で常時おこなわれています。

排卵される1個の卵子は、約2カ月前に眠りから覚め、成熟をはじめます。

このとき、数十とも数百ともいわれる卵子が同時に目覚めて、排卵に向けて成熟しているのです。


しかし、そのうちの1個の卵子は、ほかの卵子を圧するように、卵子を包んでいる卵胞という袋が日を追うごとに大きくなっていきます。

それを主席卵胞といいますが、この卵胞のみがその月の排卵という権利を得るわけです。

ですから、妊娠の第1段階の受精という出会いは、ともにサバイバルレースを勝ち抜いた精子と卵子の出会いともいえるわけです。


卵管膨大部で受精した卵子=受精卵は、5〜6日という長い時間をかけて、卵管の中をゆっくりと子宮に向かって移動しはじめます。

その移動している間に、受精卵は分割という細胞分裂を繰り返し、細胞の数を増やしていきます。

そして受精卵が子宮内膜に潜り込んだ瞬間が着床であり、妊娠の成立となるのです。


【妊娠のコツ #14】


卵子にだって過酷なサバイバルレースがある
≫ よい卵子が育つようストレスフリーを心がける


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