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観光業界が忘れていること⑦ ~日本の地方部での交通手段の問題~

地方における2次交通の課題

日本の地方部では、2次交通、すなわち地域内での移動手段に関する課題が長年認識されています。多くの地方都市や観光地では、公共交通機関のアクセスが限られているため、特に外国人旅行者にとっては移動が困難になりがちです。

出所:観光庁「令和元年度 訪日外国人旅行者の受入環境整備に 関するアンケート」

バスや電車の運行本数が少ない上、特定の時間帯のみの運行や、目的地への直接アクセスが難しいルートが存在することもあります。これにより、旅行者は待ち時間が長くなったり、目的地までの移動に不便を感じたりすることがあり、結果として地方部の魅力的な観光スポットへのアクセスが制限されることになります。この問題は、地方の観光振興において重要な課題となっており、解決策の模索が求められています。

地方の鉄道・バスは運行本数の少なさだけが問題ではない。多言語化が必要

地方部の公共交通機関における問題点は、運行本数の少なさだけではありません。多くの場合、交通機関の情報が日本語のみで提供されており、外国人旅行者が理解するのが難しい状況にあります。例えば、時刻表、料金体系、乗り換え情報などが外国語で提供されていないことが多く、これが旅行者の移動を大きく制約しています。

出所:観光庁「令和元年度 訪日外国人旅行者の受入環境整備に 関するアンケート」

また、外国人観光客向けの案内サインの不足や、英語を話すスタッフの不在も、彼らにとって大きな障害となります。これらの問題に対処するためには、交通機関の多言語化が急務です。情報の多言語提供、外国語対応スタッフの配置、英語版ウェブサイトやアプリの提供など、外国人旅行者が容易に情報を入手し、スムーズに移動できるようなサポートが必要です。これらの取り組みは、地方部への外国人旅行者の増加に寄与し、地域経済にもプラスの影響を与えるでしょう。

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