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(超訳)コールドプレイ Viva La Vida - Coldplay 新解釈 

天命に背いた主人公が、民衆によって倒されるというストーリーです。


(訳注)
①Seas would rise when I gave the word → 潮の満ち干をつかさどっていた、すなわち「 神から力を得て 世を治めていた」。

②roll the dice → リスクを恐れず大胆に行動すること。「天は彼に味方している」と感じるからこそ、敵は彼を恐れました。

③The king is dead, long live the king → 王の死去と同時に、新たな王の即位を知らせる決まり文句。

④One minute, I held the key → のちに、主人公が振り返って短かったと言っています。"I used to rule the world" という歌詞からすれば、短い在位期間ではありません。

⑤pillars of salt and pillars of sand →「砂の柱」は人生や栄光の儚さを表しています。また「塩の柱」は、天使(つまり神)の指示に背いて後ろを振り返ったため、塩の柱になったロトの妻の物語からの引用です。さらに、2色の柱が交錯することで、チェス盤を暗示していると解釈しました。"king" など駒に過ぎず、真のプレイヤーは「民衆」または「神」だったという意味です。

⑥a‐ →《古》進行形を強調する接頭語。このような古い表現が使われている歌詞なので、ところどころ古風に和訳しています。

⑦Roman cavalry choirs are singin' →「騎兵の合唱隊」というのは歴史上存在しません。実際に歌っているのではなく、騎兵が進軍する音を歌にたとえています。

⑧My missionaries → 宣教師は教会が派遣するものなので、このような表現はありえません。国外へ武力侵攻する王が、自分を神とみなし、兵を宣教師に見立てていると解釈できます。

⑨Never an honest word → 神との関係性がテーマですので、神に対して誠実ではなかったという意味だと思います。すでに神に見放されているのに、加護があるかのような発言をしていた、とも解釈できます。

⑩wicked and wild wind → テーマから考えると、革命が起きたことは天の意志です。「邪悪」という表現はなじみません。「いたずらな嵐」と和訳させていただきました。

⑪the sound of drums → 鼓笛隊は革命を象徴するイメージです。さらに "wild wind" と並ぶことで「雷鳴」を表現している可能性があります。

⑫a lonely string → 一本の糸にだらりと吊り下げられた様子。孤独感とともに、手足の糸が切れて動きを制約された状況を表しています。



I used to rule the world
Seas would rise when I gave the word ①
かつて私は 万物を支配していた
私が命じると 潮が満ちたものだ

Now in the morning, I sleep alone
Sweep the streets I used to own
いまは 独り寝で朝を迎え
かつて所有していた街を掃く

I used to roll the dice ②
Feel the fear in my enemy's eyes
私がダイスを振れば
敵の目に 恐怖が浮かんだものだった

Listen as the crowd would sing
"Now the old king is dead, long live the king" ③
聞け 民衆が声をあわせる
「古き王は いま亡くなった, 新国王万歳!」

One minute, I held the key ④
Next, the walls were closed on me
束の間 私は鍵を手にしていたが
たちまち 塀の中に閉じ込められた

And I discovered that my castles stand
Upon pillars of salt and pillars of sand ⑤
そして私は気がついた わが城は
塩と砂 (2色の)柱の上に建っていると

I hear Jerusalem bells a-ringin' ⑥
Roman cavalry choirs are singin' ⑦
エルサレムの鐘が鳴り響き
ローマ騎兵は 聖歌のごとく地を鳴らす

Be my mirror, my sword and shield
My missionaries in a foreign field ⑧
わが鏡、わが剣と盾であれ
異国の地にて わが伝道師となれ

For some reason, I can't explain
Once you'd gone, there was never
ちょっと言えない 訳があって
貴方が去ってしまってからは

Never an honest word ⑨
And that was when I ruled the world
たえて 誠の言葉もなく
わが治世は かくの如し

It was a wicked and wild wind ⑩
Blew down the doors to let me in
いたずらな嵐が ドアを吹きたおして
私を 中に閉じこめた

Shattered windows and the sound of drums ⑪
People couldn't believe what I'd become
粉々になった窓に 太鼓の音
私の成り果てた姿に 人は目を疑った

Revolutionaries wait
For my head on a silver plate
革命家たちは待ちのぞむ
銀の皿にのった 私の首を

Just a puppet on a lonely string ⑫
Aw, who would ever wanna be king?
手も足も出ない ただの操り人形
いったい誰が王になりたいと思う?

I hear Jerusalem bells a-ringin'
Roman cavalry choirs are singin'
エルサレムの鐘が鳴り響き
ローマ騎兵は 聖歌のごとく地を鳴らす

Be my mirror, my sword and shield
My missionaries in a foreign field
わが鏡、わが剣と盾であれ
異国の地にて わが伝道師となれ

For some reason, I can't explain
I know Saint Peter won't call my name
ちょっと言えない 事情があって
私は聖ペテロに 名前を呼んでもらえない

Never an honest word
But that was when I ruled the world
私には 誠実な言葉がなかった
いやそれこそが 私の治世だった

Hear Jerusalem bells a-ringin'
Roman cavalry choirs are singin'
聴けよ! 鳴り響く エルサレムの鐘
ローマ騎兵が 聖歌のごとく地を鳴らす

Be my mirror, my sword and shield
My missionaries in a foreign field
わが鏡、わが剣と盾であれ
異国の地にて わが伝道師となれ

For some reason, I can't explain
I know Saint Peter won't call my name
人には言えない 訳があって
私は 天国の門をくぐれない

Never an honest word
But that was when I ruled the world
私には 誠実な言葉がなかった
いやそれこそが 私の治世だった

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