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「世界のエリートが学んでいるmba必読書50冊を1冊にまとめてみた」-ジョブ理論編

↑前回の記事です。

皆さんは「ニーズ」と「ジョブ」の違いってパッと思い浮かびますか?私はわかりませんでした。

先に言ってしまうと、「健康でありたい」や「痩せたい」など漠然と求めているものが「ニーズ」で、「健康になるための安くて効果のある健康食品がほしい」、「運動するために必要なシューズがほしい」などのより深掘りしたもがジョブになります。

ここで重要なのは「顧客がどんなジョブを片付けたくて、その商品orサービスを雇用するのか」です。

 日本では珍しいかもしれませんが、新しい仕事が発生するとその仕事に必要なスキルを持った人たちが集められます。そして、仕事が終われば解雇される。この米国流の仕事の方法をなぞらえたものだそうです。

 ここで本書で取り上げられていた事例を一つ簡単に説明します。

・問題

「大学は生徒を募集するために『美しいキャンパス、手ごろ学費、充実した教育』という売り文句で募集をかけたが成果はイマイチ」

・ジョブ理論を学んだ学長

「学生がこの大学で片づけたいジョブって何だろう?」

・見つけたジョブ

・今まで対応してきたジョブ→「応援できるスポーツチームはあるか」「人生の意味を話しあえる先生と交流する機会はあるか?」

・存在していたが対応していなかったジョブ→「様々な事情で社会に出たが、生活レベルを向上させるうえで立派な学歴が欲しい。でも、家庭と生活の両立を考えると通うのは難しい。」

ここで目を付けたのは「存在していたが対応していなかったジョブ」です!

 彼らが求めていた物、それは「利便性」「短期での資格取得」です。当然、大学は生徒に充実した学びの場を提供する事を何より重視している反面、それに囚われすぎてそれ以外のジョブに気づけなかったのでしょう。

事例の続きですが、それを解決するために「今まで存在はしていたが力を入れてこなかったオンライン(通信教育)課程に力をいれる」事で生徒数を大幅に増員することができたそうです。

まとめると…

生徒(顧客)のジョブ(利便性など)を解決するために、この大学は選ばれた(雇用された)という事です。

ここで重要なのは「相手が顧客であり、自分たちは雇用される側だという事」です。「何を当たり前のことを」なんて思うかもしれませんが、いままで読んできた著書でも性能や機能を追い求めるばかりで「それがお客のニーズ(ジョブ)を本当に満たしているか」を軽視している事業主が多いように感じます。

技術者、研究者にありがちなのかもしれませんが「より高品質な物、より洗礼されたサービス」「顧客が求めるもの」とは限りません。

顧客が求めているものは「私たちの仕事(ジョブ)を簡略化(解消)するために、そのサービスが必要かどうか」です。

私たちは研究者でも技術者でもなくまず企業だという事を、片隅にでも置いておくことが必要なのかもしれませんね。



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