NFTの教科書 天羽健介 増田雅史 編著 感想

非常にわくわくさせられる本だった。詳細な部分は理解の追いつかない部分もあったが、現場の最前線の方々が執筆されており、臨場感たっぷりだった。激流のような業界なので、この本もすぐ過去のものになるだろう。執筆された方の現在の意見はもう違うものになっているだろう。それほどの流れの早さを感じる本だった。
中でも私に刺さったのは、ヤット・シュウ氏が執筆された『アニモカが描くNFTの未来』である。現在は「デジタル封建社会」との一文は私たちが如何に自身のデータを適切に扱えていないかを端的に示してもらえた。自身のデータに必要であれは適切に値付けし、ただただデータ搾取されている現状に意を唱える。アートでなくてもNFTである、私たちの残したデータもNFTであると思えた。何だか一人ひとりのデータは代替不可能、唯一無二であると言われてる気がして素敵だ。
最新のテクノロジーにはどこかアンチテーゼを感じる。NFTはまさにそうだった。大きな変化の一歩はいつも反骨だ。

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