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空白の第二章

5月から正社員になった。以前からアルバイトをしていた会社で正社員登用して頂いたという経緯ではあるのだが、高校はろくに行かずに半分くらい単位落として進級できなくなって別の高校に転校して、卒業後も特に何もせずプータラしてた自分が正社員になるなんてまだ現実味がない。
自分はインターネットとか音楽仲間にはいつも変にカッコつけてるから、"就職なんて自殺と同じだヨォ!!"なんて酒の席ではいつも叫んでるし、確かにそう思う自分もいるが、本音ではこの会社でキャリア積んで一人前になって給料上げて普通の生活するぞー!なんて頑張っちゃってる自分も本当はいたりする。
会社という空間は基本的に健常者を中心に回っていて、普通の事を普通にやってれば普通にできる、できない奴がおかしいという空気感がある。これは生存バイアスで、できない奴は早々に脱落して、できる奴だけが残ってを繰り返すことによって、次第にできる奴の常識だけが社内を支配してしうからだと思う。自分は当然できない側の人間だし、なんなら15歳の時に発達障害の診断をしっかり貰っているし、自分の周りの友達も物忘れしたり待ち合わせの時間に遅れたりするのが普通の人達だったから、自分の常識と会社の人間の常識にかなり乖離があって、それがかなり自分を苦しめている。自分の普通が否定されているという感覚になるし、否定されてないとしても少なくともサラリーマンが日本の労働人口の多くを占めている以上、自分の普通は多数派ではなかったのだろうという窮屈さがある。
しかし思えば、自分の普通が多数派ではなかった事を認識させられる経験なんて学生時代に何度となくあった。今自分が会社で悔しさを噛み締めながらも毎日のように起こしてしまうミスを直そうと頑張っているように、学生時代にも自分に人間力がなさすぎて周囲とうまく打ち解けられない事に悶々としながらもどうやったら上手くやっていけるかを考え続けてた。要するに自分にとっての就職というのは自殺でもなければ人生の転機でもなく、学生時代から続くルサンチマンの続きでしかないのだ。
自分は 就職する=普通の人間オーディションに合格する ことによってこの苦悩からは解放されてようやく多数派として穏やかに生きていけると思い込んでいたから、自分の苦悩が就職しても終わらなかったという事実にかなりショックを受けている。
もうここまで来たら、老いて死ぬまでこのルサンチマンを抱える覚悟はある。というか絶対そうなる。自分の両親もそうだから。
ということで、2024年5月11日をもってこの気持ちと一生付き合っていく事にしたから、いつもは嫌いかもしれないけど眠れない夜は少しだけお話ししようねー

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