単独ライブやる

UNDER5が終わった。
12月のワラバトル以来だから4か月ぶりくらいに人前でネタをやった。
破壊ネタをやった割には誰の印象にも残らず終わった感じだった。
進行に異常をきたさないように、散らかす行為はご法度となっている。
そのため、シートを広げておいて壊れたものを一緒に回収する算段だった。
それが、思ったよりもばらばらに細かく壊れてしまった。
さらに、暗闇で準備したこともあり、1段階シートを広げ損ねていた。
舞台からはけるときに回収しきったつもりだったが、次の汗ながしカットマンさんの足元に破壊したものが残ってしまった。
予選を見に来た人のツイートによると、結構長い間残ってしまっていたようだった。
汗流しカットマンさんが裸足だったこともあり、お客さんをヒヤヒヤさせてしまったようで、ネタに集中できないような状況を作ってしまった。
本当に迷惑をかけてしまった。
迷惑をかけないように準備していたつもりだったが、まったく配慮が足りていなかった。
ウケもしないどころか迷惑をかけるなら、出るべきではなかった。
芸人さん、スタッフさん、お客さん、本当にご迷惑をおかけしました、申し訳ございません。

いつもならネタを見てから帰るタイプだが、次の日普通に仕事があったのですぐに帰ることにした。
今は火曜の夜だが、まったく疲れが取れていない。
30歳を迎えて、車中泊したり、車で片道3時間かけて札幌に移動する体力がとうとう尽きたのかもしれない。
久々にライブに出て、

・人前でやりたいネタできた
・ウケたところもあった
・前日、北大落研主催のライブを見れた

・ものすごく疲れた
・エントリー料2000円+諸々の出費
・全然ウケてないところの方が多かった
・すごくいろんな人に迷惑をかけた
収支は明らかにマイナスだった。
お笑いライブに出ることがあまり楽しいものじゃなくなっている気がする。
ネタを試行錯誤している間は結構楽しかったけど、結果が芳しくないとやはり面白くない。
まぁ、自分がつまらないだけだからしょうがないのだけど。

前の出番の偽ビートルズさんより明らかにウケ量は下回っていた。
まぁ通ることはないだろうなぁ、という感じ。
正直あのネタで1回戦通過はできるわけないと思っていたし、とにかく印象に残れば、と思っていたのだが、それすらも叶わなかった。
賞レースは上がれないけど、あいつ面白かったな、って思ってもらえるだけでも十分なのに。
もしかしたらそれすらも高望みなのかもしれない。
そもそも自分は結果を出したことなんてない。
ワラバトル、ピンで出ても結果は良くないどころか最下位、下から2番目を何回取ったかわからない、覚えているけど。
ピンじゃ通用しないからユニットを組んで出るようになったことをすっかり忘れていた。
どうやってピンでコンビに勝つんだよ、と思っていたら、ピンの人で通過した人がいた。
明らかに言い訳はできなくなった。
相当面白かったんだろう、どんなネタをやったのか自分は知らない。
最後まで見ていけばよかったと後悔している。
不思議なもので、やった後に反省点がめちゃくちゃ出てくる。
ああすればよかった、こうすればよかった、と思ってももう遅い。
まぁ、あのネタ、他のところでやることないだろうけど。
賞レースがすべてだとは思ってないけど、そりゃあ賞レースで評価されたい、一番わかりやすい指標だからだ。

偽ビートルズさんが昨年のM-1で3回戦に進出し、とうとう目指すものがなくなった。
別に誰かが先に成し遂げたからと言って、3回戦を目指さない理由にはならないのだけど、やっぱり久々の札幌勢で3回戦という称号が欲しかった。
現状を見れば3回戦どころか2回戦にも届いていない。
3回戦という目標すら、月1くらいの頻度でしかライブに出ない奴には高すぎたのだ。
と思ったら、M-1で新ネタをおろして2回戦に行った人もいる。
ただただ、自分の力のなさを突き付けられただけだ。
もう賞レースにこだわらず、趣味でたまにライブ出て、好きにネタやって、でもういいかと思うようになってきた。
そもそもそれで十分、満足していたはずだったのだ。

簡単に状況は変わらないことに絶望している部分もある。
偽ビートルズさんが3回戦に行って、アップされた動画で爪痕を残して、別の大会で優勝して、と考えられる範囲で最高の結果を出しているにも関わらず、札幌のお笑いライブの状況はさほど変わっていないように見える(最近ライブ行ってないから様子わからないけど)。
結果を出すことでお客さんが増える、と思い込んでいたけど、恐らくそうじゃなさそう。
自分より面白い人たちがこれだけわかりやすく結果を出していてこれなら、自分が何をしたってどうにもならない。(札幌でお笑いやっていた先人たちも同じようなことを思っていたのだろうか)
もしかしたら、高速ぷりんさんと偽ビートルズさんのツーマンとかならお客さんめちゃくちゃ来ているのかも。
高速ぷりんさんに関しては100人以上単独に来たらしいし。
面白いと評価されればちゃんとお客さんがつくこともわかる。
どっちなんだよ。

札幌吉本の秘蔵さんは、全国で配信が見れるライブでめちゃくちゃ爪痕を残し(配信見てないからXの雰囲気だけだけど)、全国ネットのネタパレに出た。
秘蔵さんや電人バンドさんを札幌吉本のライブで、演者としてちゃんと機能しているのを見たときに、本当に過去に同じライブに出てたのか?と思った。
ずいぶんと遠くに行ってしまった、面白い人たちはすぐに評価されていく。
年を取ってから評価される人たちもいるが、その人たちだってわかりやすい結果が出てないだけでずっといろんな人から面白いと思われていたはずだ。
最初から面白いと思われていない人たちに逆転のストーリーなんてない。

UNDER5のときにいろんな人から挨拶をわざわざしてもらって、本当に申し訳なかった。
自分は何一つ結果を残してないひたすらに絡みづらい年上。
自分なんかに時間を使わせたくなくて、軽くしか挨拶を返さなかったけど、面倒くさいと思われているんだろうなと思う。
年を取ると、無愛想が通常運転だったとしても、不機嫌とか嫌な奴だなと思われる、自分もこれまでそういうおじさんに対してそう思ってきた。
舞台裏のあるスタッフさんの態度を見て、あ、自分もこういう風に見られているのかもしれないとすごく反省した。
数年前、初めて札幌のライブに出たとき、明らかによそ者扱いされ、一部の先輩芸人を全員殺してやろうと思っていたことを思い出す。
何一つ結果出してねえくせに内輪で盛り上がりやがって、プロぶりやがって、と自分でもなぜあれだけ憎かったのか思い出せない。
恐らく、あのときの俺が今の俺を見たら、確実に殺すリストに入っている。

UNDER5の前に、ある会場の下見に行った。
最近札幌にできた劇場だった。
こないだびぶんさんが主催ライブを開いたところだった。
ごちゃまぜライブや15minをやっていたマルチスペースエフはなくなってしまったので、別会場を探していた。
恐らく、この2つのライブをやることはもうない。
金魚と強盗さんがいろんな人が出れるフリーライブをやっているし、同じコンセプトのごちゃまぜライブはいらない。
15minも、そもそもはあまり札幌に来れないから1回のライブで長めにネタをやりたいと思って作ったライブだ、今となってはもう必要ない。
ライブを立ち上げた当初希少だった高速ぷりんさんや偽ビートルズさんはそれぞれライブをやるようになったし、別に無理にこのライブで集める必要もない。
主催者側だが、15minの動画をたまに見返す。
自分が演者側というフィルターを除いても、お客さん側だったら楽しめるライブになっていると思うのだが、実際はどうなのだろう。
リピーターの方はいっぱいいるものの、お客さんは増えなかった。
思い切って動画を公開したり、ショート動画で流したりして、それなりに再生してもらえたけど、お客さんは増えなかった。
面白いライブを作れば徐々に見に来る人が増えると期待していた自分が馬鹿だったのだ。
それに、仮に同じコンセプトで続けるにしても、別にこのライブに自分は必要ない。
動画を見返したとき、別に自分は演者として機能していない、必要ない。
かといって裏方に回ってライブを主催するほどの熱量はない。
万が一、もしこのライブをまだ見たいと思ってくれる人がいるのなら、他の人が似たようなライブを開けばいい。
北大落研とか爆裂お玉さんとか、お客さんに面白いと思ってもらえてる人たちを追加すればもっといいライブになる。

ものすごく脱線したが、6月15日の夜、会場を仮押さえした。
単独ライブをやることにした。
自分でもなぜやることにしたのか、明確に言語化はできない。
ただ、やりたいなぁ、と思ったのでやることにした。
これまで旭川でもやろうとしたことがあるし、札幌でも優主義でやろうとしたこともあるが、心や体の体調不良でそのたびに中止にしてきた。
今度は中止にしたくないが、正直自信はない。
今は単独をやりたいと強く思っているから会場押さえてネタを作っているけど、2か月後同じモチベーションを保っているかわからない。
逆算してモチベーションを調整できないしょうもない30歳なのだ。

ライブを開く以上、できるだけ多くの人に見に来てもらいたいのは当然の感情だ。
だからこそ、1度削除したアカウントを復活させ、限られた人しか見ていないとしても、2か月前から告知をしている。
自覚しているとおり、自分のネタを見たいと思っている人はほぼいない。
それでも自己満足のためにやるのだ。
壁に向かって一人でやれ、と思われるかもしれないが、お客さんがいるのといないのとでは当然話が違う。
そりゃあいっぱい見てくれる方が嬉しいが、もうお客さんが5人くらいでもいい、なんなら3人、いや、もう1人でも全然満足できる。
これまでの主催ライブでは、tigetを使ってあらかじめ予約人数を把握できるようにしていたのだが、今回はしない。
1週間前になっても、予約2人とか3人とか、もうそういうので落ち込みたくない。
3人でも少なめに見積もっているが、当日を迎えたときに本当に1人もいなかったらどうしようと不安ではある。
低めに作ったハードルを下回った時のメンタルの崩壊っぷりといったらとんでもないものがある。
誰も来なかったら、2か月前から誰も来ないライブのためにネタを準備し、練習し、会場代を2万円払った笑い者で終わる。

せっかく時間を自分で確保したのだから、好きにやりたいと思う。
2時間くらい、ずーっとネタをやる。
面白いと思ってもらえるかはわからないけど、とりあえず自分の好きなことややりたいことを詰め込む。
他人のライブや短い尺ではできないようなネタをいっぱいやれればいいなと思っている。
正直、笑いが主目的じゃなくなりそうなネタもありそう。
自分の思想とかストレス発散に重きを置いたものとかもやっちゃいそうな気がする。

問題は音響と照明をやってくれる人を探さなきゃいけないこと。
確保できなかったらとうとう暗転・明転・音楽なしの2時間にするしかない。
手伝ってくれる人いたら連絡ください。
なんなら、ちゃんと給料出します。
今までの主催ライブも他の出演者に出したかったけど無理だったので。

面白いものを見せる、と言い切ることはしません。
最善の努力をするのはもちろんですが、自分は自分の作ったもので大笑いしたことがありません。
そんな不安だらけの状態でネタを持って行って、実際に披露してウケたりウケなかったりしています。
そんな不完全な状態のネタ、お金払ったお客さんに見せるなよ、と思うかもしれないですが、現時点の自分のアウトプットで出せる100点ではあるんです。
自分は100点だと思って仕上げたものが、他人にはまったく通用しない、仕事や勉強、部活など、いろんなことであるかと思います、それです。
笑ってくれるお客さんには本当に救われています。
笑ってもらえたときが、唯一、自分を肯定してもらえている気がします。
そのために、疲れるのに札幌まで来て、わざわざ大金払ってライブをしています。

僕のことをどこかのライブで見て、あのネタ面白かったな、って少しでも思ったことある人は、全員に来てほしいです。
お客さんを笑顔にしたい、とか薄っぺらい綺麗事を言うつもりはありません。
完全なマスターベーションです。
でも見てもらいたいです。
わがままなことを言っていることは自覚していますが、お願いします。

とにかく見に来てほしいです。

本当に見に来てほしいです。

本当によろしくお願いします。


音のない森・二階堂 単独ライブ
「バタフライエフェクト」
日時:6月15日(土)18:30~20:30(予定)
会場:札幌・大通り小劇場
料金:投げ銭(0円~∞)

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