お勉強229:ASCO-GI2022 速報③ KRYSTAL-1


https://dailynews.ascopubs.org/do/10.1200/ADN.22.200802/full/

https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/204880

KRAS変異は非常にがんによくみられる変異であるが、
なかなか薬ができなかった。
最近G12C変異に対する薬が登場し、
ソトラシブ、という薬がNSCLCのこの変異を
もつ群に、よく効く、という報告があり
承認が確実視されている。
(と、言ってたら承認されそう)

一方でこのソトラシブは消化器系腫瘍には
あまり効かなかったようで、さらに活性を
下げるAdagrasibという薬が開発され、
それを使ってみたという報告。

今回は主に膵癌に焦点があてられた
発表となっている。

膵癌でKRAS変異があるのは有名も有名だが
その中の2%がG12C変異との事。

結果はすごいもので
膵癌12人に投与して、うち10人で評価できたのだが、
PRが50%、腫瘍制御率は100%(!!)という驚異の値

https://twitter.com/FogacciJoao/status/1484548014182002691

PFSは6.6ヶ月で半分は投与継続中との事。
もちろん、この試験は初期レジメンを使い切った人が
対象になったということなので、膵癌でこの値は
かなりすごい。

ちなみに消化器癌のコホート全体でも腫瘍制御率は100%

https://twitter.com/CathyEngMD/status/1484544136485257221

決してKRAS変異の中で多いわけではないですが、
調べる価値はかなりありそうです。
ちなみにKRAS12Dの薬も開発中、とのことらしい…

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