お勉強426:Amivantamab臨床試験と、リアルワールドデータの比較

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/0284186X.2023.2254479


EGFRのExon ins20に対しては今までいい薬がなかったが、
今年のESMOでAmivantamabの有用性が報告された。


※ちなみにこの論文のイントロによると、
 Exon ins20はEGFR変異の4~12%を占め、
 いわゆる uncommon mutationの中で一番多いそうな。
 ちなみにLC-SCRUM-ASIAではEGFR変異の9.9%とのこと

リアルワールドデータと比較する必要は、
今更、という感もあるけれど、I相試験 CHRYSALIS試験


のアジア人臨床試験データと、日本のLC-SCRUMのーAsiaのデータを
プロペンシティーマッチングして
Amivantamabの有効性を見てみよう、という研究。

基本はプラチナベースの治療が終わった後の
患者群が対象。

無増悪生存期間(PFS)
次治療までの期間(TTNT)
全生存期間(OS)
全奏効率(ORR)
をプロペンシティーマッチングしたことを考慮した
統計学的解析で比較したと

115人の臨床試験患者と94人のコントロールをLC-SCRUMーASIAから抽出。

OS(OS中央値19.88ヵ月 vs 14.09ヵ月、HR[95%CI]0.59[0.40-0.88])
PFS(PFS中央値6.74ヵ月 vs 4.73ヵ月、HR0.59[0.45-0.78])
TTNT(TTNT中央値12.16ヵ月 vs 5.09ヵ月、HR0.39[0.29-0.53])
およびORR(41.7% vs 14.1%)が有意に臨床試験のデータが良かったとのこと
(OSやTTNTのKM曲線は結構離れている)

アジア人サブグループ解析でも同様の結果と。
(もっと差があるようにも見える)

Amivantamabの承認待たれます


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