お勉強269:ASCO2022 頭頚部ネタ

https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/207072

JCOG1008と似た試験だが、
こちらは術後ではなく局所進行がんでのCCRTで
weekly(40mg/m2)と3週おき(100mg/m2)のCDDPの
III相非劣勢試験 インドから

スタディーの形式はほとんどJCOG1008と同じ
局所進行の頭頚部がん
(中咽頭 (59.6%), 喉頭 (17.5%), 下咽頭・口腔 (それぞれ11.6%) )
ステージIII/IVA/IVBが29.1%/50.5%/20.4%

中咽頭で検査を行った人の13%のみがp16陽性
いわゆる「200㎎ルール」はweeklyの方が達成率は高いが優位差なし
治療中断・入院・輸液の追加・粘膜炎・骨髄抑制・腎不全・嘔気
すべて3週おきで優位に不良な結果。
CR/PR率・局所制御は優位差はないがweekly投与の方がよく、
非劣勢が証明。

というわけで、JCOGの試験も合わせて考えると
頭頚部のCDDP投与は毎週投与の方が流行ってくるかもしれません

https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/207058

こちらはいわゆる上顎洞癌に動注CDDP+RTをする
JCOG1212のcT4a群の成績報告
100mgCDDPweekly動注+70Gyの照射
3年生存が手術に劣らず、静注CRTより良いことを
検証しよう、という試験
一応histolical controlで手術80% 静注CRT65%を見込んで
いた。

対象患者は64人 臨床的奏効率は73.4%でCR15名、PR32名
中央期間観察 4.5年で 3年の生存率82.8%で
仮説立証。 イベントなし生存は60.9% 局所制御生存は65.6%
1例治療関連死。

非常に良好な結果。手術と並んで選択肢に上げよう、という結論

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