お勉強191:直腸癌TNT/W&Wネタ from ESTRO
ESTROから
https://twitter.com/Pier_Franco_MD/status/1431914537532461059
直腸がんのTNTでCRT先か、ケモ先か、という試験
(全例手術)
CRTのケモは5-FU/オキサリプラチン
ケモはmFOLFOX6
pCRはややCRT先の方が良い(優位差があるかは?)
ケモの完遂率はケモ先の方が良い。
G3以上の手術合併症は15%程度(普通に多い?)
生存・再発の具合や、晩期合併症もアーム間で
ほぼ同等。正直、日本はケモの耐用性の方が
問題な気がするので、ケモが先かな?
https://twitter.com/cancerphysicist/status/1432370527633645570
こちらはフランスの臨床試験のよう。
むしろやや早期のcT2-3N0M0という
対照群に対し、導入療法を行って
積極的に直腸温存を狙った試験。
45Gy/25Frカペシタビン併用のCRTの後
ランダマイズして
1:9Gy/5Frの外照射Boost
2:30Gy/3Frの腔内照射Boost
(詳細はスライド参照のこと)
cCRなら経過観察。それ以外はTME
片群20例ずつ
結果はかなり衝撃的でcCR率
外照射群50%
小線源群90%(!!)
2年間手術フリー率
(また微妙な指標だが)
外照射Boost群 40.5%
小線源Boost群 85%(!!)
(優位差ついてる)
晩期有害事象としては小線源で
直腸出血が見られているそうだが、(ただしlow-gradeとのこと)
急性期有害事象は変わらないらしい
早期の直腸がんは思った以上に直腸温存
できるのでは?という考察
小線源が全周性じゃないのがポイントか?
ケモラジでこれだけならTNTしたらさらに良さそう
(過剰治療?)
直腸癌も線量依存性があるのでは⁇
食道と同じように、進行期から始まって早期へと
進んで、臓器温存が主流になる時代が来ると
個人的には予想しています。
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