Thank You!!!

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俺が東京に上京するときに、封筒に幾らかのお金とこの手紙を入れてくれてた。
疲れた時とか、もう一踏ん張り必要なときに結構元気貰ってる。


しばらく関東に居るけど、2年前にようやく地元広島で個展ができた。
なんか小っ恥ずかしかったけど、実はばあちゃんじいちゃんが元気なうちにってのがコンセプトだったんです。


先日あんまり参加しない公募展にご縁あって出展させて貰って、何やら受賞させて貰って、10年ぶりくらいに何やら賞状的なものを頂いた。
あんまり興味無いんだけど、ばあちゃんがすっごい喜んでくれたらしい。
こんなに喜んでくれるんならもっと色々挑戦しとけば良かったな。


87歳のばあちゃんは少しずつ体力も落ちてきて、体も思うように動かなくなってきたみたいで、少しずつ痴呆も進んできてた。
8月ごろに足の浮腫が続くことで病院に検査で行って、少し精密な検査が必要ってなって、追加検査。
結局癌が全身に転移していたみたい。


コロナのせいでもし入院しちゃったら面会出来ないって聞いて、超恐くなってとりあえず帰ろうって。


「お帰り」って笑顔でよく返ってきたねって迎えてくれた。


足が痛いって聞いてた。
2年近くぶりに会ったばあちゃんは自力でも歩けるけど車椅子に乗ってた。

久々に親戚達も集まってご飯食べた。
楽しそうにしてたな。

もう一回書くけど、足がすっごく痛いらしくて、立ち上がるのに誰かに支えて貰ってるらしい。
久々に帰った俺が手伝おうとしたら「大丈夫よね!」ってよいしょって自力で立ち上がってニッコリ笑った。
少年マンガの主人公みたくカッコ良かった。


次の日、老人ホームに見送るのに迎えが来るまで話し相手を。
明らかに昨日より顔色が悪いし、血中酸素濃度が80台。。

なんかいつもより30分以上遅く来る迎えを待ちながら、話すのも大変そうで、もう少し気の利く話が出来ればなって思ってたのを覚えてる。

肺に水が溜まってたり。それを抜いたり。酸素呼吸器をリースで借りてつけてみると顔色も良くなって数値も回復した。

なんやかんやで5日くらいで関東に戻った。
公募展の結果の通知がきてて、それを報告したらすごく喜んでくれた。
いただいた賞状もばあちゃん宛に実家に送った。
そしたらばあちゃん宛の荷物が珍しすぎて家族内で不審がられてたらしいw


酸素吸入器は通院で騙し騙しだったけど、やっぱり体調悪くて診察に行ったのが9月19日。
診察の結果、緊急入院することに。

飛んで行きたかったけど、どうしても抜けられない仕事があって、迷ってたら遠方の人はどっちにしても病室に入れないだとか。
まぁそれならと。

次の日敬老の日。午前中に病院から連絡があって両親とじいちゃんと叔母さん家族が病院に。
電話をスピーカーにして貰って少し話した。
呼吸器に繋がっているみたいで、相槌をくれているのかなって声が聞こえた。


最後に
「またすぐ帰るね」って俺は言って。
「ガー」って音が返ってきた。

その電話が終わって少しして眠るように逝ったそうです。

いつも自分のことより家族やみんなの事を優先してたばあちゃん。
意外と食いしん坊で、実は酒も好きで、家族の団欒が好きだったばあちゃん。
お茶とかお花を真剣に長年やってきて、地域にも先生としてとても貢献したばあちゃん。
散々人の為に尽くして、頑張ってきたのにいざ自分に介護が必要になると申し訳なさそうに謝ってばっかりのばあちゃん。
俺にとっての最高のばあちゃんの1人が亡くなった。


敬老の日で且つお彼岸の日に逝くかい。
翌日がお通やで、8年ぶりの十五夜で満月の日で、お昼には大きな虹が掛かりました。
粋な演出だね。

翌日のお葬式は朝一で俺が受付をするともちろん雷雨でしたが、式が始まる前にはきっちり晴れにしてくれました。

お通夜からお葬式の夜のお線香番をさせてもらたんだけど、

俺が小学4年生の時に漢字テストで20点くらい取って、自分のバカさに絶望してたら、ばあちゃんの最近漢字のド忘れ多いからって、その日から一緒に漢字の勉強付き合ってくれたこととか。
小さい頃ばあちゃんの財布からお金取って、親にバレて泣きながら謝ったら、俺より泣いて許してくれた事とか。
一緒に2人で車で出かけたら、片方のライトが切れた片目の車を探した思い出とか。
母さんが忙しくて俺らだけ暇な時に晩御飯一緒に作った事とか。


そんな書き出したらキリがない今までの感謝もごめんも沢山話せた。

たくさんの方に弔って頂いて、改めてばあちゃんの偉大さを知りました。

ずーっと今までありがとう。


最後にお茶を愛してたばあちゃんが生前の最後の方によく俺に教えてくれた茶道の利休七則でした。
1. 茶は服のよきように点て
2. 炭は湯の沸くように置き
3. 花は野にあるように生け
4. 夏は涼しく冬暖かに
5. 刻限は早めに
6. 降らずとも傘の用意
7. 相客に心せよ


これちょっと今後の人生に生かしていこうと思いました。

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