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【第568回】続報!新サイバー犯罪条約 (2024/2/14) #山田太郎のさんちゃんねる【文字起こし】

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(新サイバー犯罪条約についての部分のみ文字起こし)

発言者:
(山田さん) 山田太郎 参議院議員
(小山さん) 小山紘一 山田さんの秘書

(山田さん)
さて次は、皆さんも関心が高い新サイバー犯罪条約でまた動きがありました。あまりいい動きではないいんですけれど、小山さんの方から説明してもらいたいと思います。

(小山さん)
先週も触れた新サイバー犯罪条約ですが、今日が2月14日、先週が2月7日で、下から2番目、まさに1月29日~2月9日までの最終会合@ニューヨークをやっていたんですが、なんと2月9日までに結論が出ませんでした。

よって、最終会合の一時中断と、ニューヨークでの議論再開が決定されて、今ペンディング状態です。

(小山さん)
これが前から説明しているものでして、13条の3、(日本が保持することを主張している)留保規定といえるものがあったんですが、それに対してエジプトが削除すべきと主張して、さらにロシア、イラン、パキスタン、インドネシア、シリア、イラク、バチカンもそれに賛成。

日本は13条の3を維持すべきだということで、日本以外にも、豪州、カナダ、米国、アイスランド、英国、EU及びその加盟国、ノルウェー、スイス、ジョージア、パラグアイ、エルサルバドル、韓国も賛同してくれていたという状況。

(山田さん)
まず大事なのは、この13条の3がなくなると大変なことになります。
マンガ・アニメ・ゲームの規制がモロにかかってしまうので、なんとしてもこの13条の3は死守しなければいけないんですが、延期になったということで、外務省にも問い合わせながら、事情がだんだんわかってきましたので、今日はそのご報告。

(小山さん)
先ほどの画像ですが、13条の3に何が書いてあるか、
『実在する児童を描写または表現していること、又は、児童の性的虐待又は性的搾取製造物を視覚的に描写していること』
ということで、実在児童に限定してもいいですよ、それと音声などを除いてもいいというところ、それに対して物言いがついた。

(小山さん)
それだけではないんですが、最終会合2月9日までに決定された事項は、

『最終会合を一時中断し、後日ニューヨークで再開』その理由は、
『様々な論点に関し、今回の会合の期間内に議論をまとめることが困難であり、議論を継続すべきという点について、コンセンサスが成立したため』

一時中断し後日再開ということになりました。

『今後、アドホック委員会で採択された総会決定案が、国連総会で決定され、ニューヨークでの最終会合(最長10日間)の再開』が予定されています。

(小山さん)
いつ再開するかは今後決めるという話ですが、表現の自由をめぐる最新の状況として、先ほどの13条(児童の性的虐待・搾取製造物に関する犯罪)について、

『13条の3について交渉の終盤に至って、アルジェリア・バーレーン、エジプト、イラク、ヨルダン、クウェート、リビア、モーリタニア、モロッコ、オマーン、パレスチナ、カタール、サウジアラビア、スーダン、シリア、UAE、イエメン、イランを代表してエジプトが、

「児童の売買、児童売春及び児童ポルノに関する児童の権利条約選択議定書」との整合性を重視すべきであり、特にこの規定については児童の保護という目的と矛盾しており受入れ不可能である等として、強硬に削除を主張し、最終ドラフトの案文についてアドレフ合意には至らず』

交渉担当者間の合意ができなかったという状況になっています。それに対して、

『日本は、非実在児童を描写する性的虐待・搾取製造物については、基本的な人権である表現の自由を十分に考慮すべきことや、13条の3が繊細かつ慎重なバランスの上に成り立つものであることなどを主張し、その維持を強く要求』

『西側諸国も、13条全体について、各国の異なる法制度を踏まえ、同交渉に受ける極めて長い議論の末に作成された案文であるとして、最終ドラフトの案文の維持を主張』

ということになっています。

(山田さん)
これは日本外務省が唯一頑張っているというか、それに西側諸国も呼応しているということなので、我々が外務省と一生懸命やってきたことが、ここにきて踏ん張りが効くかどうかという、すごい重要な局面になってきています。

(小山さん)
今後の動きということですが、白い丸が終わったところ、今後は赤い丸の2024年の何月何日になるかわかりませんが、最長10日間で結論会合(最終会合の再開)が行われ、アドホック委員会として条約ドラフトの結論を出して、2024年9月9日までの国連総会の期間で採択を目指しているという状況です。

(山田さん)
外務省とさっきまで、小山さんも一緒にやり取りしていましたが、どんな反応ですか?

(小山さん)
予断は許しませんが、最大限我々はやっていきますということで、力強くお言葉をいただいておりますので、ニューヨークに行っている交渉担当者の一団には、本当に頑張っていただきたいなと思っておりますし、これまでも頑張ってくださっているなということで感謝はしたいんですが、まだどうなるか全然わからない状況です。

(山田さん)
結構厳しい最後の局面が来たと思っていますので、もし西側諸国の方から崩れちゃうと大変なことになると思っています。
これは動きを追ってまた説明したいと思っていますが、今はあまりいい状況ではないということです。

虹杜ココロ:
新サイバー犯罪条約の最終会合について、7月25日に産経新聞から以下の記事が出ました。

今月29日~8月9日の日程で再会合が決まった。

とのことで、今まさにニューヨークで最終会合が行われているようです。
日本外務省の担当者さん、13条の3の維持に賛成の国々の方、どうかお願い致します。