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刷毛(はけ)

1.刷毛(はけ)の歴史

           塗装のとても大切な道具”刷毛”


日本での刷毛の起源は漆塗りの副葬品が縄文時代9000年前の地層から発見されており、弁柄・朱などの彩色品が広く出土していることから、当時から刷毛の原型があったという説もあるほど、とても古い歴史があります。

飛鳥時代(6世紀末)以降には大陸文化の伝来とともに、建築、漆工芸、製紙、染色などの技術もつたわり漆刷毛、糊刷毛、染色刷毛などが作られ始めます。
奈良時代の和銅3年(710年)頃の漆器工房から、漆刷毛と思われるものが発見されています。もともと刷毛は毛筆から変化したと思われ、古くは屏風、襖など紙を上貼りする際に
筆を数本束ねたものとして使われていたようです。




鎌倉時代(1185〜1333)以降は武士が使う武具や馬具・装飾品の塗装も行われました。
襖や障子、番傘の布貼り、紙貼り用の布刷毛(鹿毛、猪毛)が盛んに使われたが、特殊な高級技術として限られた範囲で伝承され庶民には縁の薄いものでした。

江戸時代1603〜1868)末期に黒船でペリーが来航し、様々な品と共にペンキがもたらされてから一般に塗装用刷毛という存在が広まりました。初めのペンキ刷毛は外国製のコッピー刷毛をヒントに一寸六分の寸胴型の刷毛を作ったのが始まりと言われております。その後塗料の技術の発展と共に性能、形状、原毛の改良が進み保護や防腐から精密な仕上がりを求められる美粧刷毛も目覚しい進歩をとげました。

近年では塗料の乾燥速度が速くなったり、反応硬化型で空気に触れなくとも硬化したり、さらに昨今の環境問題に対応するために水性塗料が増えて来たりと、ニーズは目まぐるしく変化しますがそれに対応すべく刷毛はさらに進歩していきます。



私感ですが、40年ほど前は広い面積も刷毛で塗装していて先代は軒天井も寸胴刷毛で塗装していた事を思い出します。ローラーブラシが普及してからは広い面積を刷毛で塗ることはほとんどなくなったので刷毛を利用する頻度は減ってしまいました。鉄骨塗装などは刷毛で塗るととても艶が出て仕上がりが良く綺麗なんですよ。
境目の見切り塗装(ダメコミ)も昔は刷毛でどれだけ真っ直ぐに塗装できるかがとても大切な技術でしたが最近はすぐにマスキングテープを貼ります。テープを貼れば綺麗にはなりますが技術的には何か物足りない気がします・・・

刷毛塗りは塗装の基本中の基本なので今後も特にこだわって行きます。

                             20210111

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刷毛(はけ)の形状

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