書籍の出品にはここまで手をかけている話

もう寒くなくなり冬よりやる気が出るので、メルカリにて怒涛の書籍出品のターンに入りました。しかしやっぱりこれがまた大変です。

1.検品

ページをめくって汚れ・書き込み・付箋の貼り付け・折れ・破れ・ゴミの挟まりなどを確認します。
可能なら全ページ隅から隅まで見るべきですが、数が多いとそこまで手をかけていられません。全ページチェックができていない場合は「素人なので見落としがあるかもしれません」などの逃げ口上を書いておくといいかもしれません。状態を一段階悪いものにしておくのも手です。
ここで書籍のサイズを確認して、梱包資材や発送方法の目星もつけておきます。「ネコポスで送るつもりがA4変型だった、1キロオーバーだった」とか、あとで発覚したら手間ですから。

2.クリーニング

少しでも高く売るために、購入者からの印象を良くするために……などの下心から、できる限り綺麗な状態にします。

・ゴミやホコリを落とす

検品中に見つけたものはその時に取り除いておきます。あとは背表紙を持って小口を下に向け、パサパサと振る程度でOKです。

・カバーの拭き取り

手垢を落とすことが目的なので、消毒用アルコール、アルカリ電解水、セスキ炭酸ソーダの水溶液などが使えます。(重曹の水溶液も使えますが、乾くと白くなることがあるそうです)
本に直接吹きかけるのではなく、布などに吹き付けて拭きます。拭き布は毛羽立ちが少ないマイクロファイバークロス、メガネ拭き、キムワイプ(ウエス)など。強く拭く=こすると傷になってしまう可能性があるので、気をつけます。
拭くのはPP加工(表面がツルツルしている)のものだけです。それ以外ではシミになったり、水分を含んで膨らんでしまったり、状態を悪くしてしまう恐れがあります。特にアルコールはインクを解かします(本屋で消毒用アルコールを手に吹き付け、乾かないまま売り物の雑誌を触って戻したせいで雑誌同士がくっついてしまった……ということがあるそうです)。

・(中古入手の場合)値札シール剥がし

爪でカリカリする、シール剥がし液を使う、ドライヤーを使う……など方法はいろいろありますが、どれも大なり小なり本を傷つけてしまう可能性があります。実行は慎重に。

本を傷つける可能性として考えられるもの
爪でカリカリする→引っ掻き傷ができる、ネバネバが残る
シール剥がし液→臭い、シミになる
ドライヤー→乾燥して反り返る

3.撮影

文庫本1冊程度なら片付けた机の上やB4サイズの撮影シート(フォトジェニックシートなど)の上で撮影します。B4サイズの撮影シートでは収まらない(正方形に撮影すると背景がはみ出てしまうものや複数冊まとめてなど)場合はスチレンボードのパネルを用意します。2枚あればL字に配置して室内が背景に映らなくできます。
どんな状態のものでも表紙と裏表紙は必須で、天地・背表紙・小口は必要に応じて……という感じにしています。薄ぺらい1冊の厚みとか撮るの面倒なので……。
検品で見つけた傷や汚れの撮影も忘れずに。

4.出品ページ作成

撮影した画像を登録し、検品中に見つけてクリーニングで復旧できなかった傷や汚れを記載します。
注意事項など毎回同じ部分はテンプレートを登録しておくと、商品部分を埋めるだけで済むので楽です。

これで出品完了です。
やっぱり検品が時間かかりますね。かといって疎かにすれば自分の首を締めることになりかねません。頑張りましょ!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!