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ロシアについての意見の相違

ロシアについて反ロシア派とロシア擁護派に分かれているかのように発信する人がいるが、そのようには見えない。

「ロシア擁護派」のレッテルを貼った側の言い分は次のようなものだ

ウクライナ戦争はアメリカの陰謀という言説は「ロシアは悪くない」ということになる。国際的なロシア制裁を進めようとする中で、結束を阻むものであり、分断を狙うロシアの思う壺である。何よりウクライナで苦しむ国民とそれを救おうとするウクライナ政府を見捨てることにもなる。いずれにせよ、ロシアがやっていることは国際法違反で、罰せられるべきものであり、一分の理もない。

また、ここで日本の脅威であるロシアを叩いておくことは、敵対する勢力の力を削ぐことになり、日本の安全保障にも寄与する。また、同盟国である米国に同調することにもなり理にかなっている。これを妨げることは売国的行為である。

一方、「ロシア擁護派」のレッテルを貼られた側の言い分は次のようなものだ

ウクライナに武力侵攻したことはロシアの誤りであり、国際法違反である。
しかし、ロシアが絶対悪でウクライナが絶対善であるかのような報道は事実ではなく、戦争に付き物のプロパガンダに過ぎないので、今は煽りに乗ってはならない。

戦争を防げたはずのバイデン政権がロシアに圧力をかけて、開戦に踏み切らせたようにも見える。実際、この戦争ではトランプ時代に戦争がなくて困窮していた米国の軍産複合体を利することになっている。

また、SWIFTからのロシア排除を含めた経済制裁は、逆に欧州や日本にダメージを与えつつある。さらに、ドル基軸体制への不信を招き、資源や人民元ベースの経済体制を盤石とするのに一役買っている始末。

この流れは、日本の安全保障の危機をますます増大させることになる。アメリカが醸成している反ロシアの流れに乗っかることは日本の亡国につながるかもしれない。

どちらも日本のことを心配している

レッテルを貼った側も貼られた側も日本の将来を憂えている点は同じだが、何をリスク・危機と考えているかが違う。

どちらかを黙らせるために力と時間を使うのではなく、どちらの読みが日本の安全保障に寄与するかを議論すべきだろう。

レッテル貼っている側が正義や錦の御旗を何よりも重要だと思う原理主義的な思考の持ち主であれば、そもそも議論をする相手ではない。


日本の危機を広く知ってもらうため日々noteで投稿しています。あわせて日本復活に必要と考えている新しい技術・産業についても書いています。