ポーカー2回目の初心者がマカオ最低レートで手っ取り早く勝つ方法
はじめまして、nihao（X：@nihao_nb）と申します。
ポーカーというゲーム性が好きで、このゲームをより深く理解したくて日頃はひたすら座学をしています。
特技は互いのずれたレンジにおける均衡戦略を考えることです。
今回2024年8月31日～9月2日に会社の休みを利用してマカオに行ってきました。友人が2人同行（友人は8月30日～9月2日の4日間滞在）し、内1人が完全なポーカー初心者でした。
今回対象の超初心者
ichihaoさん（仮称）
・ポーカー2回目（1回仲間内でポーカーしただけ、アプリでのプレイ経験もなし）
・知っていること：役の強弱、アクションの順番（ポジション関係）、bet/raise/call/foldという行為、AAとKKは強い
・知らないこと：参加すべきハンド、基本的なセオリー全般、お爺ちゃんにはブラフない
簡単に言うとルールだけざっくり知っている超初心者です。
今回さすがに高いレートは怖いから、25-50HKD（500-1000円）打てればいいと話していたものの立っておらず、しぶしぶ50-100HKD（1000-2000円。日本円で100bb約20万円）を打つことになりました。
しかし、以下事前に伝えていた内容を極力守るようにしたところ（実際はその場その場で守れていなかったことはあったみたいですが）、初50-100HKDで見事+100bbの勝利を収めることができました。
当然非常に短い期間なので上振れ/下振れの影響が大きく、「完全に勝った」と言うことはあまりにも短絡的ですが、プレーが終わった後の彼の話を聞く限り、しっかり戦えているような印象を受けました。
そこで、今回僕が事前に彼にした入れ知恵内容を共有しようと思います。ポーカー始めたばかりの友人に何を教えたらいいかわからない人の参考になれば嬉しいです。
事前メモは殴り書きで雑だったのですが、このnote上では詳細な解説や図解は最低限に抑え、なるべく原文をそのまま出します。
（解説部分や図解は全て後付けです）
※筆者はライブポーカーをマカオのカジノでしか打ったことがないので、マカオの環境に沿った内容になっている可能性があります。
打つ場所に応じて適切なアレンジをして伝えてあげてください。
内容
１、メンタル面
２、プレイ面
A）プリフロップ、B）ポストフロップ
メンタル面はポーカーをやる上で細かいテクニックよりもはるかに大事だと考え、先に書きました。プレイできればよいだけであれば特に伝える必要はありませんが、その友人に初ポーカーで勝ってほしいなら是非伝えたい内容です。
メンタル面
以下考え方は全て負けにつながる。
①「参加していればナッツだった」
→関係ない。「1万回それを繰り返してプラスになるか」の視点だけが重要。
②「小さい投資をたくさんして大きく勝ちたい」
→出来心での小さい投資の繰り返しが大きな負けにつながる。強いハンドに大量に投資したほうがいい。
③「周りがたくさん参加しているから自分ももう少し入ってもいいのでは」
→たくさん参加することでsmall lossを繰り返す。ポーカーでのsmall lossの繰り返しは大きな負けを意味する。
④「降ろされている気がする」「やられている気がする」
→被害妄想厳禁。人は想像以上にブラフできない。
⑤「勝ちを確信したから打つ」
→確信するまで待っていたら大きく勝てない。ある程度強かったらどんどん打つ。自分が打って、相手にコールされたときに50％以上勝っていればそれは長期的にプラス。
⑥「もうたくさんポットに入れているから」
→過去の投資額は関係ない。ここから投資を行うことが期待値プラスになりうるかだけを考える。
基本的な考え方
①タイトにして、その分強いハンドにたくさん投資する。
②勝ってることが多そうだなと思ったら打つ。
③相手が強そうなら素直に降りる。
解説
・初心者が初ポーカーで抱きがちな感情をできるだけ事前に否定するようにした。メンタル面のベースがなければ、いきなりカジノのオンレートで落ち着いたプレイはできない。
プレイ面
A）プリフロップ
・まだ誰もraiseで参加していない時、T以上2枚、もしくはA=14として合計24以上であればraise（5bb）で参加する。suited（色が同じ）の時は9以上2枚でOK。pocket pair（数字が同じ）は全て参加してよい。それ以外は全部fold。
・既に誰かがraiseで参加しているとき、合計25以上、もしくはTT以上のpocketでさらにraiseを返す（3betと呼ぶ。相手のraise sizeの4倍）。ただし、お爺ちゃんや気弱そうな女性が大きいsize（5bb以上）でraise参加している場合は、AKとQQ以上だけでraiseする。そこからさらにraiseが返ってきたら、AAとKK以外降りる。
・自分がBBに座っているとき、3bb以下のraiseであれば合計20以上でcallする。suitedであれば2点加点。（レイズの法則は上と同じ）
→ここは少し雑だったと考えている。ディフェンスレンジのいい説明方法があれば教えてほしい。（但し、解説欄にも記載しているが、初心者がsuited connectorなどのハンドEVを伸ばすことは難しい為、そのあたりを広げるような誘導は推奨しない）
・BB以外でプリフロップcallをしない。
解説
・5bb raiseはポイント。プロが気軽に3betを打ってこない。recはサイズに関係なくどうせコールするので、recと直接対決する可能性を上げる。
・マカオの場合は3bb openを行うプレイヤーが多い。周りよりは大きいサイズを使用したい。ここは環境次第。
・ポジションごとのレンジの変化などの概念はないので、そこは省略して可能な限りシンプルな情報を与えた。
・また、簡単なプリフロップを教えてもお爺ちゃんの強レンジにぶつかってしまっては目も当てられないので、そこだけは回避させられることを意識した。
・本当は下のsuited connectorなどは守れるといいが、どうせ最初の頃はcheck raiseなどもうまくできず、そのあたりのハンドのEVを伸ばすことは難しい（ドローを引く為のcallが増えてsmall lossが増えるだけ）と考え、すべて捨ててよいと伝えた。
・初心者の頃は純粋にTPができやすいレンジで戦うのが一番強いと感じている。（メイドハンドができてaggressiveになれる為）
B）ポストフロップ
・基本は強ければ打つ。強いの基準は、top pair以上（ボードのtop cardとペア）。bet sizeはポットの75％くらい。two pair以上ならポットの100％以上打ってもいい。
→ただし、straightやflushなどがあり得るボードでは価値が下がるので、two pairでもポット以上打てない。
・強いハンドでスロープレイを絶対にしない。
・自分がbetした後にraiseが返ってきたら相手は超強いハンドを持っている。one pairなら絶対にfold。straightやflushがあり得るなら、two pairは絶対にfold。
・自分がBBでプリフロップcallした場合は、フロップどんなカードが落ちてもとりあえずcheckしておく。前のストリートで相手にbetされて、自分がcallした場合は、次の相手の番までcheckで回す。
・相手がbetしてきて、自分がtwo pair以上を持っていた場合はraiseする（相手のbetの4倍）。ただし、straight、flushがあり得る場合はraiseしない。
・相手にbetを受けた時、それが1回目であればペアは基本的にcallする。2回目であればtop pair未満は降りる。straight、flushになりうるドローを持っているときは、callしてよい。
・相手が2回checkしたらポット100%bet。
解説
・できるだけ簡単にポストフロップがプレイできるようにした。初心者は強いの基準がわからないことが多いので、top pair+を「強い」の基準にし、flush、straight完成のボードでは価値が下がるということを簡潔に伝えることを意識した。
・ブラフしすぎて大事故することを防ぐ為、相手のレンジがかなり弱くなっていることがほぼ決まっている「2回チェックした後」にポット100%betブラフをするように伝えた。
・ポストフロップは複雑だが、ポイントは「強い時にたくさん投資する」こと。それで降りられることを恐れるなと伝えた。
・打っているハンドレンジは強いので、bet sizeを固定するなら75％がいいと感じている。
ちなみに、彼のプレイの話を聞いていると、「相手の参加率が高くて弱いハンドが多いから降ろせると思ってブラフオールインした」などとさらっと言っていたので、とんでもないポテンシャルを持っていただけで、教えなくても勝っちゃっていたかもしれません。
ポーカー2回目で初オンレートの初心者が1日で2回も20万円のブラフオールイン（しかも両方成功）したみたいです。
簡潔にまとめるようにという意識は持っていたものの、やはりどうしても長くなってしまいました。皆さんが初ポーカー（特にオンレート）の初心者に教える時には、好みで内容削って伝えてもらえればと思います。これ以上に増やすことはあまりいいとは思わないです。
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