音楽に罪はあるか

好きなバンドのメンバーが問題にうまく対処できずに脱退したとき、
それまでと変わらず音楽を聴いていられるか? という壁に遭ったことがある。


当時は感覚的なものだったが、
「私はバンドの音楽が好きだから聴き続ける。特に心境に変わりはない。」
という結論に至り、先日もライブに馳せ参じた。


そのあと、別のバンドがMVを取り下げる事態が発生した。

彼らのライブに行くほどではないが曲は好きで聴いていたので、どんな問題だったのか少しだけ覗いた。


問題の是非はともかく、そのあとも彼らの音楽は聴いている。

「もう絶対聴かない!」とはならなかった。



思うに、音楽を聴き続けることと、問題の当事者を赦すこととは切り離して考えるべきではないだろうか。


私は、その人が作ったものが好きだから作者たちのすべてを信仰しているというわけではないのだ。


やってしまったことは消えないけど、それは創作物を否定することを正当化するものではない。


音楽に罪はない。
その形に思い込みや意識を被せようとしているだけなのではなかろうか。





この曲を聴きながらそう思った。