脳内廃棄物3

決断する勇気が私にはなかった

震える手

震える銃口

相手は友人だった

昔の影を落としながら

撃てないことを笑っていた

笑いあったことを思い出せず

現実だけが自分の味方になっていた

撃つ勇気も撃たない勇気も存在しなかった

だが静寂は破られた

天井に張り巡られたパイブから水が落ちた

手に落ちた

驚いた

指が、掌が集まる

飛び出た音が友人の腹に止まった

時間も止まった

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