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短編小説

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2016年9月の記事一覧

短編小説 無味

短編小説 無味

「ねぇ、ねぇ。」
「何?」
彼女は氷を噛み砕きながら返事をする。
「今、やってるゲームでさ、共感覚って出てきてさ」
「あれだろ。数字に色が見えたり、味がしたりするやつ」
「それそれ!それでさなんとなく愛ってどんな味がするのかなって思ったんだよね。」
「発想がおかしい」
彼はニヤリと笑う
「暇つぶしに良いでしょ。それに愛の味がわかったらポテトチップス愛の味とか商品出たりしてさ、面白いじゃん」
「はぁ

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