よふかしのわけ。
「よふかし依存症」を名乗っているわけなのですが、別に本当に依存症というわけではないのです。ただ夜に自分の時間を使っている割合が多分普通の同年代の人よりも多いだろうな、というだけなのです。
夜になって町角から人影が少しずつ少なくなって、ちょうどなくなって街灯だけが視界に入る光源になるころ、この頃にちょうど聞いている音楽の情報量が多くなります。歌詞のリズム、押韻、曲調に音程。それらすべてが通り抜けていくのがとてもいい。まるでありがちなバンドのMVのような。ゴシック体のでっかい文字列が、いろんな音楽とともに。
また、夜に出かけていると、この時期ということも相まって春先に比べ人が多いように感じられます。皆一様にパーカーのフードをかぶって悪いことをしているようにどこかこそこそと歩いています。なんででしょうか。
夜に出かけるならやはり自転車がいいでしょう。風を切って街灯の間を駆けて、畑の間の舗装された暗い道をおっかなびっくり進むのです。そうしてまた街灯の下に戻って風を切るのです。
歩道橋なんかは最高に気持ちがいい。自転車を押して上って、その先に至近距離の街灯と、星空と、おぼろげな月が見える。欄干によりかかって、ふーっと息をつくだけで夜っていいなあと今どきの小学生でも出さない感想がこぼれてくる。
昼が嫌いなんじゃなくて、夜が好きなだけなのだ。
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