旅立った彼女を想う

 先月5月6日早朝、ぼくの彼女が昏睡状態のまま旅立ちました。51歳でした。悲しくて悲しくて、幼い頃以来泣いたことがなかった僕が、数十年ぶりにむせびないてしまいました。


 病気休暇を取っていた原因のうつ病に加えての昨年末からの彼女の蜘蛛膜下出血からくる予後の悪さは覚悟していたものの、発症後わずか4ヶ月でお別れしなくてはいけなかったことが悲しくて悲しくていられませんでした。

 人間の命のはかなさを思い知りました。黒パンやピザまで僕のために焼いてくれ、愛し合いながらの生活が老年期になるまで続くと思っていたのが、病一つで狂い、死によって破壊されました。自分の番ではないかと思い、恐れを感じます。

 せめて、ぼくが霊山にたびだったときには、そこにいてほしい。それがいつになるかはわからないけど、ふたりで愛の続きをしたいと、こころから思ってます。

 ともかくいまは、苦悩と病に苦しみ抜いた彼女が、霊山でたましいが安からんことを願って止みません。

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