星と月に敬礼!

亡くなった彼女がくも膜下出血で倒れてもう一年。去年の今頃は、毎日病室に通い、窓から見える冬空と葉を落とした木を見ながら、「みやこちゃん、また家に帰ろうね。」「うん、hiroくんがいつも来てくれるけん、わたし幸せ・笑」と言いながら、退院を祈る毎日でした。クリスマスが近づき、年の瀬がくれていくのを感じながら、未だ知らぬ過酷な別れを想像もせず、最後の愛情を温めていたのを思い出します。

今、仕事を辞めブロッコリーがなり始めました。実感はないですが、人生の舵を大きく転換したのが今年。44歳という若いようで若くない、かと言って歳をとりすぎてもいない、そういう年齢での愛する人との別れと病ゆえの人生の転機は、心身にくるものがあります。

先日の満月は12月なのでコールドムーンと言われていたようです。夜起きて見上げると、コールドムーンのすぐそばにオリオン座が威風堂々と輝いていました。あたかも、亡くなった彼女が水晶玉を持って「hiroくん、わたしここにおるよ!」と言ってくれているかのようでした。僕も、「みやこちゃんが夜ちゃんとブロッコリーを見守ってくれてるから、何十年も作ってる人に太鼓判を押してもろうたよ!!」と念じ応えたことでした。

そんな、迷える私・hiroを導いてくれているベアトリーチェ(ダンテ「神曲」)のような存在に、毎晩敬意を表して、敬礼!しております。

ちなみに、かのマッカーサーの有名な演説「老兵は死なず ただ消えゆくのみ」のフレーズは、アメリカ上下両院での退任演説でなされたものですが、それに続く演説の最終はこういう文句で締めくくられています。

And like the old soldier of that ballad, I now close my military career and just fade away, an old soldier who tried to do his duty as God gave him the light to see that duty. Good Bye.

「・・・そして、そのような歌に歌われた老兵のように、わたしは軍務を終え消え去ります。神が光をもって指し示した任務を全うしようとした老兵のように。さらば。」

僕の人生はまだ続きます。彼女が示してくれている人生の指針をこころに、これからも生きていきます。

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