ユーミン　あの日に帰りたい

Lyrics &music : 荒井由実
Drums : 林立夫
Bass & Gut Guitar : 細野晴臣
Electric guitar : 鈴木茂
Keyboards : 松任谷正隆
Percussion : 斉藤ノブ
Chorus : 山本潤子

Produced : 村井邦彦
Directed : 
Recorded & Mixed : 吉沢典夫
Recorded at Studio A
Recording date : 1975

こう言うミディアム・スローな曲は、林くんのドラムじゃないと、この表情は出せない。普通のドラムってさ、バスドラが入る場所も一定で、基本的なビートを叩くでしょ？けど林くんって変化に富んでいて、複雑なんだよね。
　それと、細野さんのガット・ギターが最高だね。この人の生ギターの演奏に敵う人はいないって本当に思う。リズムがとても正確かつノリがあって、凄いんだよね。細野さんのギターが良いからか、僕のバッキングは間を埋めた程度かな。サビでラテン的なリズムをオクターブで弾くところは面白いけど。ソロは「卒業写真」と同じようにワウをかけてそれなりに良い感じにはなってるね。（鈴木茂ギターマガジン）

この時使用されているガット・ギターのモデルは、音楽プロデューサーの川添像郎の所有物で、よく借りて弾いていたそう。のちの「HoSoNoVa」（2011年）でも使っている。
このギターの正体は、1962年に世界最高峰の名工＝アルカンヘル・フェルナンデスが製作した一本で、川添曰く「1962年制作のギターは3本ぐらいしかなく、値段がつけられないもの」で、1000万円するかという伝説的なモデル。これを後に聞いて細野も驚いたそうだが、「スタジオで鈴木茂が蹴っ飛ばしちゃって、ひっくり返したりしてました」と白状したという。現在は川添から譲り受け、細野が大切に所有している。（ギターマガジン）

だって、川添さんの家で会った瞬間から　この人は凄い！とわかっちゃった（笑）細野君は小坂忠と一緒にいて、象ちゃんのギターを借りて爪弾いていたでしょう。僕はもう8小節ぐらい聴いただけで、「ああ、この人は凄い」と確信しました。その後すぐに「ユーミンのバックバンドをやってよ」と頼んだと思う。（村井邦彦)