HSP×社畜のトキメキ処世術(12)小池知事に「心情」を聞くことの意味


みなさんおはようございます。孤独のサイコマンです。

きょうは天気が少しずつよくなっていくようです。気温も上昇し、ランニングしやすい日々が続きます。

さて、本日はまたテレビを見ていたら不思議なやり取りが気になるここに記したいと思います。

それは昨日夕方に小池都知事に対して記者団が囲み取材をしていたときのこと。

緊急事態宣言が東京都を含めて延長されるかどうか判断を今週中にも政府がしようとしている段階ですが、ここで東京都としての緊急事態宣言延期についての国に要請するかどうかという趣旨で質問をした記者がいいました。

しかし、質問は以下の通りだったのです。

「11日で(宣言)解除は今の心情では厳しい?」
私は頭が「???」マークで覆いつくされました。

案の定小池都知事も「ここで心情を言っても仕方ありません。数字を見ながら、専門家のご意見を聞きながら判断をする必要がある」と回答していました。



素人の私でも、この記者はなぜこんな情緒的な質問を投げかけたのか疑問で仕方ありません。

ふつうに考えれば「今の感染者の数字や、重症病床使用率など医療の逼迫状況など総合的に考えると、

緊急事態宣言について解除は厳しいと考えるのか?」と質問するが一番セオリーと思ったのです。



・劇場化しようとするメディアの功罪


心情という言葉を辞書で調べると、「心の中の思いや感情」ということになりますが、ここで小池知事に対して、緊急事態宣言の延長について「感情」を記者が問うている意味はなんなのでしょうか?

代表質問だとしたら、事前にすり合わせているのでしょうから各社から疑問は出なかったのでしょうか。それにしても、小池さんもこれにふつうに回答していましたが、石原慎太郎さんだったら、「ばかな質問しているんじゃないよ」「何が心情だよ」と言い返しそうな気もします。

私の勝手な推測ですが、メディアはこういった情緒的な言葉を使ってうまく感情的な言葉を相手から出して面白おかしく報道して視聴率をあげようとしているのではないかと勘繰りたくなります。


ふつうに考えて、緊急事態宣言の延長は政府が専門機関にこれまでの感染者や病床使用率など複数の要因を基に総合的に判断するのは誰が見ても明らかなのに、小池知事に「心情的にどうなのか」聞いて、「そうですね・・心情的には飲食店の方々の苦しい懐事情もあると思うので、できれば延期はしたくないのですが、こればかりは国が決めることなので、私からは今具体的にどうこう言える立場ではありません」みたいな、ちょっとセンチな言葉を引き出したいという魂胆があるのではないかと思ってしまうのです。


しかし、実態として、この場でそういう質問をするということは、すでに出来レースでおそらく緊急た事態宣言は延期の方向だと各社報じているわけですから、ここで小池知事に記者が延長について問うことはあまり意味をなさず、こういう質問になったのかもしれません。

・本筋と違う報道がいつまで続くのか



各番組を見ても、緊急事態宣言を3度出したことに対する国の政策の無能ぶりなどを具体的に解説するような報道はなく、ひたすら、「〇〇人新たに新規感染者が出て過去最多になりました」「重症者が〇〇人になり過去最多になりました」とひたすら「過去最多を更新」「過去最悪」などひたすらセンセーショナルな数字を巨大なスーパーを使って報道し続けること1年半になります。

国民が疲れて、外に出ている人々にマイクを向けて顔をさらして、「この緊急事態宣言の中、〇〇は大混雑」とナレーションで「あなたは非国民ですか?」といわんばかりに、報道をする、この異常性はなんなのか?

緊急事態宣言が出ていても外出を規制しているわけではなく、ロックダウンされているわけでもないので、移動するのは国民の権利であるし、飲食店なども先が見えない中、きちんと時短営業や休業要請を守っている店が大半だと思いますが、それに対する補償についても具体的な筋道が見えず、「いったい何度緊急事態宣言を出せば気が済むのか」という声が出るのももっともだと思います。





どう考えても、飲食店での飲み会で、マスクを外しながら、同じ皿の料理をつくのが最もリスクがある行為だというのは誰の目にみても、だれが想像しても明らかなのですが、やはりその部分の対策を徹底しきれていないのが感染が広がっている最大の要因かと思います。


もっとも資料を読み解き、専門家に取材をして、分析し内容を報道する必要があるかと思います。



もちろん記者のみなさんも、感染のリスクを負いながら取材を続けているのはわかりますが、もっと貴重な知事とのやり取りの中で、本当に国民がききたいことを代表して聞いてほしいと思うのは私だけでしょうか?(了)

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