読みかけのディケンズ(第12回六枚道場)+自作解説

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以上、六枚道場・第12回「読みかけのディケンズ」です。
「読みかけのディケンズ」というタイトルでみんなで書いて提出しようというイベントで、むっちゃ新参者なのにノリノリで手を上げて参加させて頂きました。お調子者なので。
以下、言い訳したいことがあるので、解題です。

【文芸サークル『毒猿』】
・ネーミングに困ると「毒猿」と名付けます。
 むかしサークルを立ち上げたことがあったのですが、「本当はサークル名を『ゴリラギャング団』にするつもりだった」と打ち明けたら、後輩から「絶対に入らなかった」と言われました。そうだと思います。

【新入生の時村さん】
・紙幅が無かったと言い訳をするのですが、いくらなんでも人物が類型的すぎて気になっています。こういうギャグはベタな登場人物で導入の手間を省いてナンボではあるのですが、それにしても。

【晴山・大門・古葉】
・ネーミングは適当です。適当なので晴山だけ下の名前があります。
・晴山部長が最後まで時村さんに偉そうなのは、そういう奴だからです。
・三人の振る舞いの全てに作者の私は身に覚えがあり、落ち込みます。

【青空文庫 ディケンズ】
・青空文庫には無いものと思って書き進めたのちに調べたら、あったので、ちょっと困りました。

【鬼滅の映画って見た?】
・重大なミスが隠されたセリフです。
 新入生が入ってくるような時期を想定すると、おそらく作中時間は2021年の4月なのですが、鬼滅の映画を話題にするには時が経ちすぎています。鬼滅の映画公開直後とすると、1年生を新入生と表現には無理のある時期ですし、何よりコロナ禍まっただなかにボックスに詰めてダラダラできるはずもありません。大学を舞台にし、身近な題材を取り込んだのに、コロナを無視した歪みが現れています。
 コロナ、困るなあ。

【パウルマン・COOL・ディケンズ】
 こんなやつ居ねえだろと思ってもらうためにCOOLとか入れたのですが、それでも実在を調べて下さった方々が多く、しかしこれ以上ふざけた名前にするとふざけすぎなので、非常に塩梅が難しいです。
 この小説で最も悩んだのが「パウルマン」の部分に何を入れるかで、もっと奇抜でパ行が多いやつを考えて、いやしかしパ行が多いのは逃げだなとか思って捨てたりとか、なんやかやありました。最終的には面白いと普通の狭間にあって丁度いい響きは「パウルマン」かなと思いましたが、パウルマンという響きを面白く思うのは「からくりサーカス」のパウルマン先生とアンゼルムスくんが好きだからで、個人的にも程があるので共有されまいと思います。
 「COOL」は、「LL・COOL・J」からです。

【邦訳のある主な作品】
 実は本作は二部構成で、大学パートを3ページで終わらせて、後半はメチャクチャな翻訳に激怒した新訳者の植木尚文が旧訳者の中根三智雄のところに怒鳴りこむ話を考えていました。
 そう、二都物語です。まじで言ってんのか。
 ちなみに中根氏はマジでメチャクチャに訳しています。途中で自分の近況書いたり勝手に人物を増やしたりしています。
 『ジャンボ・バトル ザ・黒まぐろ』は、『あめつちのぜんぶと海』のタイトルで植木先生によって訳出中です。「コブラ社版を見るだけで吐きそうになる」だそうです。

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