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将棋・マル秘研究ノート

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私が10数年間書きためた将棋研究ノートの中からとっておきのマル秘作戦を公開します。
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2019年1月の記事一覧

CHAP2: 升田式石田流



▲4八玉~▲3八玉とじっくり囲うのが升田式石田流の基本図。
考案者は昭和の大棋士・升田幸三先生で、「奇襲」とみなされていた従来の早石田を改良して名人戦の大舞台で採用。一気に「本格」戦法へと昇華しました。

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CHAP3: 7四歩早仕掛け



居玉でいきなり仕掛けるのが「7四歩早仕掛け」の基本図です。
2004年に鈴木大介八段(当時)が発見した革命的な新手で、翌年升田幸三賞を受賞しました。

テーマ図では①△7四同歩と②△6二銀が有力です。順番に見ていきましょう。

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CHAP1: 早石田定跡



▲4八玉~▲7四歩と開戦するのが早石田の基本図。
石田検校本人が指した棋譜も残されており、△8五歩型への最も古い対抗策といえます。

上図では①△7四同歩と②△7二金が有力です。順番に見ていきましょう。

1-1 △7四同歩

テーマ図以下の指し手①
△7四同歩▲2二角成△同銀▲5五角(第1図)

△7四同歩は最も自然な応手。以下▲2二角成~▲5五角の飛車銀両取りで早くも決まったようですが……

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