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新しい人

あ〜終わっちゃったな〜

アンコールの「動物的/人間的」が終わって思わず声が出てしまった。

ついにアルバムリリースツアーのファイナル公演が終わってしまった。先日、六本木EXシアターでOGRE YOU ASSHOLEのライブを観てきた。名古屋でみたライブが忘れられず、東京まで行ってきてしまった。

「新しい人」が発売されてからアルバムツアーまでたくさん記事も読めたし面白かった。

特設サイトのメンバーひとりひとりのインタビュー記事はインタビュアーの方がそれぞれ違ったから質問内容が色んな方向から出ていたし、メンバーセレクトのプレイリストもあったし、出戸さんと石原さんのもあったし、出戸さん個別のインタビューも何個かあったし、あとは…MVとかラジオとか、スカパーの4人揃ってるやつ。あとは…とにかく充実していて、読んだり見たりした後でまたアルバム聴くというパターンに。
あ、Record You Assholeもあった。
あれ大阪でやってくれへんかな。レコードの音直接聴きたかったなー
4人のプレイリストもめちゃくちゃ良い!
たまに思うけど、オウガは今までに誰かの曲をカバーした事あるのかな?バンドを始めた頃はしてそうだけど…昔のオウガは知らないから。聴いてみたいけど、しなさそう…笑
するとしたらどんな曲を選ぶのかめちゃくちゃ興味ある。

何度か出戸さんが、アルバムの全体像がまだよくわからない、浮かび上がってくる言葉が掴みきれないんですって言ってるのが印象的で、いや、作った本人もよくわからんてどーゆーアルバムなのよ?って思ったけど、それが最大に面白いなと思った訳で。

面白いというのは、2つの意味があって、英語で言うと、ひとつはhumorがあるという意味で、もうひとつはinteresting で、興味があるということ。これは単語の意味じゃなくて、あくまで映画の感想としての意味だけど。

発掘映画というWOWOWの番組で紹介していた映画でアリとキリギリスの石井さんがそんな感想を言っていたのを聞いて、オウガのアルバムも正にそんな所があるなとふと思った次第。ちなみにその映画とはこれ。
アメリカでヒットしたそうです。強烈な社会風刺があるSFスリラーですがイケてるB級感。
まあ映画の話はいっか。

ゼイリブ/原題:They Live
1988年アメリカ
監督ジョン・カーペンター

http://theylive30.com/

バンド感があまり感じられないアルバム音源がライブで4人の生演奏と歌で聴くとまた違った趣きでそこがオウガの魅力のひとつ。
これはアルバムの曲を聴いて思った事とライブの感想がこんがらかった非常に読みにくいまとまりのない私の頭の中の雑記。


ライブでめちゃくちゃDopeに変貌していた。
ぐつぐつ沸騰した鍋の中の水をずっと見ている感覚だった。しかも沸騰した水は溢れそうだけどギリギリのラインで保ってる…みたいな。
歌詞が感覚の麻痺みたいな、それが夜ではなく朝の目覚めた時で…雪の結晶とか花をズームでみたようなサイケデリックな感覚の話が興味深かった。
「アントマン」(あのマーベル作品)に、量子サイズまで縮小したらもうこちらの世界に戻ってこれなくなるって映画のセリフにあるんだけど、まさにその量子世界の映像がめっちゃサイケな世界になってるから見て欲しい。
ライブであの反復するリズム、馬渕さんも清水さんも手疲れへんのかな?凄かったなー

さわれないのに
MVが独特の世界観だったけども、fetishismを感じるのと自分の勝手な想像で、哲学的なものを感じてしまった。万物の引力というか…齧ったりんごはアダムとイヴみたいだし、物理の何とかの法則みたいだし、指輪が落ちたりとか、何だったんだろう?何かわからんけど何かの象徴みたいな20世紀少年に出てきそうなロゴの靴下とか。ついつい深読みしたくなった。
ライブで聴いたときやっぱりエロスが潜んでいて良かった。馬渕さんのギターも、出戸さんの、まだ〜の歌詞のとこ特に。

過去と未来だけ
ギター生で聴くのを楽しみにしていた曲。
めちゃくちゃ妖しかった。歌い出しが好きだな。良い意味で歌がずっと平熱。ライブはどうだったっけなぁ…

ありがとう
最初に聴いた時、くまのプーさんに出てくるイーヨーやん。イーヨーが喋ってるようにしか思えない!というスロ〜な曲だったけど音が超絶緻密で絶妙な気がして怖かった。
最後止まっちゃうし。
セカイイチの曲で「MOTOR」というカッコイイ曲があるけど、あっちはモーターが止まりそうで止まらないっていうところがエモいんだけど、ありがとうは完全にストップするんだよね。イーヨーはね、喋りがのろいんだけど、言ってる事が深いんだよね。名言吐くんだよイーヨーは。
ライブはひたすら勝浦さんをガン見。

わかってないことがない
AIの時代恐るべし!と常日頃から思ってる。サブスクも「あなただけの音楽」とか「○○さんスペシャル」で勝手にプレイリスト作ってくれるもんね。しかも見事に私の好みを汲み取ってくれていてめっちゃ好きな曲あったりするもんね。便利!君たちとはうまくやっていく。
その超便利システムに慣れすぎてしまうと回り道とか寄り道して見つけたモノに気付かず過ぎていってしまうことに気づかないのかもしれない。
ライブは…たぶん穏やかに聴いていた。

自分ですか?
タイトルやばい。そんな冷静に問わんでくれ。自問自答。困る。ファイナルでは「ロープ」の後、本編最後にこの曲が演奏されたので頭ぼーっとしながらふわふわしながら聴いていた。

本当みたい
ライブで楽しかった1曲!めっちゃ歌ってしまう!最後の方長めにやってたのが好き好きすぎた。

動物的/人間的 アルバムVer.
シングルVer.の時はゴージャスというか、シャンシャンなってた勝浦さんのシンバル(?)と、うっとり聴いてた出戸さんの歌がすっかり変わって、じんわり暖かったし優しい。シンバル一回も鳴らなかったような…もう永遠に聴いときたい。

追記。アルバムの曲順を最後に迷ったという内容があったけど、出戸さんのインタビュー記事でジョージ・オーウェルが出てたような気がするんだけど、小説「1984」では物語がずーんと落ち込んだ感じで終わってしまうけど、附録として「ニュースピークの諸原理」がエピローグのように書かれている。それがあって少し救われたんだけど…このアルバムの最後がこの曲でこのバージョンだったのが優しいです。

新しい人
ライブで聴いて更に好きになった曲。ギターも歌も好きだった。ベースも好き。ドラムも好き。全部好き。テクニカルな事とかはよくわからないし、言葉がうまく見つからんのでもうそれしか言えない。
始まりであり終わりのような曲。

そんなこんなで頭の中でいろいろ考えたりもしたけど、なんかよくわからなくなってまた聴いてしまうのがOGRE YOU ASSHOLE

しかし、ライブアルバムに収録されているあの3曲をやるのはズルすぎる。カッコ良すぎる。
名古屋では「ワイパー」があったけどドリーミーで良かったし、「見えないルール」は名古屋で聴いたのも没入感が凄くて最高だった。
私はまだ年末のリキッドルームに行った事がない。行きてぇ。
来年の目標にしよ。おわり。


#ogreyouasshole