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一人称ガチャガチャ

話をしよう。

あれは今から九年前のできことだ。
あの時、私は仕事を探しながら、就職のチャンスを増やすために、日本語学校を通ってた。当時のクラスメイトは、主に二つのタイプに分かれた。

一つは社会人で仕事の需要で日本語を勉強しに来たそうだ。もちろんこのタイプには年長オタクさんもいますが、主な理由は仕事のためか、単なる日本語に興味あるかのどちらだった。

一つは学生さんでオタクである。日本語を勉強する理由は大体アニメかマンガが好きで、日本語をちゃんと学びたいとのことだった。卒業したばっかりで新社会人さんもいるだが、まだまだ青い(ケフン)ので、このタイプに分類されます。

この二つのグループには、色んな違いはあるんだが、その中一つすごく目立つのが、言葉の扱いだった。特に、一人称を使う時の特徴が。

社会人グループは、皆が皆マナーやエチケットに細心の注意を払ってました。カタカナがなくても、文の内容で「私」を「ワタクシ」と読める。初心者か上級者かに関係なく、普段の交流も基本安定した日本語で話す(例えそれは極簡単な言葉だとしても、わかったではなく、わかりました、とか。)

しかし、対照的に、学生さんのグループはもう、面白いと言って良いほど、森羅万象(...)の日本語語彙を使ってた。原因は主にアニメの影響だと思います。例えば一人称に、男女問わず、私、あたし、僕、俺、俺様、おいら、あたい、わし、うち、わい、拙者、小生...をミックスして使うことがしばしばだった。二人称なら、あなた、君、お前、てめえ、そなた、貴様(マジでいた)...などもよく聞こえました。まぁ、マナーになってないから、よく先生たちに叱られたんだけど。

何故そうなるか、今思えば、多分あの人たちはまだ若いだから、自分の個性というか、キャラクターの設立?が未熟だったので、色んな人(アニメのキャラなど)を真似したかったではないでしょうか。

正式に日本語学校を通う前、私は主にニコ生の日本語環境で日本語を勉強した。学生が学校で勉強するではなく、赤ちゃんみたいに、環境から言葉を真似して、学んでだ。ので、ついつい「俺」とか「僕」とかも混ぜて使ってた。ある日、語学の恩人様に「○○さんは女の子だから、女の子らしい日本語を使った方がいいですよ」と言われて、それからは言葉になるべく心がけますようにしました。今でも時々へんてこな日本語を使ってしまったですが...

でも最近はちょっと不可解なことと出会ってました。批判とかそういうのではなく、純粋に摩訶不思議と思いました。
まず前提として、TPOや話し相手との関係によって、一人称と二人称は変えることには、理解してます。理解はしてるつもりだが、やはり「なんで?」と思った。

仮に、Yさんと呼びましょう。Yさんは多分間違いなく純日本人で、母語も日本語のはずだった。しかも私より一回り年上で、日本語経験者としては、すごく熟練者だと思います。でも、一人称が乱雑でした。

私の知識では、親密になればなるほど、私→僕→俺、になるはずだが、

「私→僕→俺→私→俺→僕→俺→私...」

みたいな、短時間でよく変わりました。しかも、変化の順は安定したものではなく、不規則に感じました。
とても困惑した。あれはどういう状況なの?私達の関係(距離)は変化がそんなに早いの?二人称が一人称とちゃんとペアしていたのは、大変助かりましたが(私x貴女、僕x君、俺xお前)
「一人称ガチャでもやってるの?」のが正直の感想でした。

今でもあれはなんなんだ・・・と不可解ですが、私的に一番納得した可能性は多分、自分の中に安定した軸を持ってないから、表に出るキャラもブレやすかったではないでしょうかな。

終わり。

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