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日記 2024/06/13


2024/06/13

 夜、家に帰るとそれから死にたいとばかり考えていた。夜中ずっと死ぬことを考え、もはや死ぬほかないと思った。でもいざ実行の具体的な手順を想像するとおそろしくてたまらなかった。それは前回のときとは違うことだった。恐怖感と希死念慮の間で苦しくて、ソファの柔らかさが鬱陶しく思えたので、床の上で毛布を頭まで被って部屋でひとり唸っていた。しばらくすると落ち着いた。時計を見ると午前3時だった。

 それから落ち着くために外を歩いた。郵便配達員がもうバイクに乗って走っていた。20分ほどかけて三宮の近くまで歩いていった。深夜の街は閑散としていたが車通りは少なくなかった。大使館前に警備で立っている警察官が、こんな時間に荷物ひとつ持たずに一人で歩いている僕を訝しげにみていた。

 空が黒から藍色に変わり始めているのを見て、急いで家へと戻ることにした。空が明るく朝になってゆくのを見るのが嫌だと思った。いつまでこんなことをしているのか、と思った。もう27だというのに。まだ10代のとき、27はもはや年寄りのような気がしていた。でもいま27である僕はまるでまだ大学生のようだと思う。

 家へ帰り着く。アイスクリームを食べた。甘いものを食べると少し穏やかになる気がした。この日々がいつまで続くのだろうと思った。未来のことを想像するとうんざりする。昨日分の日記を書いている今、午前5時半、もう外は明るくなっている。ここ一週間はあまり眠れていない。寝たとしてもソファで数時間寝ると、すぐに起きてしまう。いまも少しも眠くない。明るいのが嫌だから眠りたいと思う。でも眠ることが怖いと感じている。眠っているうちに恐ろしい連絡が来る気がしてしまう。その連絡を受けたくないという気持ちと、見過ごしてはいけないという気持ちの両方に引っ張られている。

 

 

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