東京・田園調布で弓手研平展開催中です(5/26まで)。ご当地ドローイング取材とイベント盛り沢山こなしてきました!

ただ今、2年ぶりに東京・田園調布みぞえ画廊にて個展を開催中(5/26まで)です。

今回は会期中にイベント盛りだくさんで、その様子とご当地ドローイング取材を中心にご紹介します。

最近の弓手個展会期中にパターン化してきた「ご当地ドローイング取材」(大阪のYさん命名)としてまたまた富士山のビュースポット巡りをしてきました。その一コマ。

個展で上京前の奈良のアトリエ。

まだまだ制作途中の油絵キャンバス群に、乾き待ちお留守番をしてもらいました。

では、

個展前日の陳列日から・・

五月晴れ快晴の新幹線車窓より。

残雪のお富士さまがまたお美しい・・

田園調布駅のシンボル駅舎にお出迎えいただき・・

都内とは思えない?閑静な高級住宅街の銀杏並木の青々とした木陰を歩いて・・

相変わらず、一見敷居が高そうな?みぞえ画廊の門構えが見えて・・

ですが、

すっかり慣れて、我が家とは言いませんが緊張することもなく入りまして・・

400坪もあるお屋敷画廊に到着。
玄関正面にはさっそく今回のメイン作品が・・
飾り付け作業が始まっていました。
林檎の木で溢れる書斎。

ひと通り配置を決めて・・

大トロ。

お客さんのお誘いで、回らないお寿司をいただきました。

個展前夜の田園調布のお月さま。

そして・・

初日です。

画廊入り口。

入り口に看板と展覧会ごとに生けられる草月さんのお花がスタンバイ。

今回の弓手研平展看板。
80号のメイン作品の前で。
玄関。

玄関だけでも充分に広い空間に今回メインの80号作品などがお出迎えです。お祝いの立派なお花をH社社長さんや、いつものスケッチ旅行添乗員Sさん、そして額縁屋さんから頂戴いたしました。

リビング暖炉に30号。

広すぎて15号くらいに見えてしまいます・・

書斎。
和室。
ドローイングコーナー。

いくつかご紹介します。

二上山の絵。
縦型の睡蓮池。
果物を持つ女性。
星月夜の林檎の木。
こちらはお茶室の床の間に蓮の上で笛を吹く人。


さっそくサインを書いたりして・・
初夏の陽気で冷たいお蕎麦の出前をいただき・・
VIPなお客さんに便乗しておビールもいただき・・

初日の夜は画廊スタッフさんといっしょに懇親会へ・・

カンペー!!!
自由が丘にある大人気のスペイン料理屋さんです。
イカ墨お料理。
パエリアさま。

お腹パンパンになりました。


2日目。

ギャラリートークの準備中。

この日のために大阪城のCさん(このブログを長らく読んでくださってる方にしか分からない表現ですが・・)と念入りに打合せしてきた、塩崎監督のドキュメンタリー番組の一部を紹介しながら弓手個展としてのトークをします。

トーク前にまたまた出前で腹ごしらえして・・
個展DM到着がギリギリになっていて心配しましたが、続々とお集まりいただき・・


みぞえ画廊代表のAさんからご挨拶とご紹介をいただきスタートです(弓手入り画像はいつもの弓手業務マネージャー?BMさんやイベントに出席されたKさん、ご当地ドローイング取材ではCさんにも仕事とオフごちゃ混ぜでご同行いただき撮ってもらいました)。

広いリビングでゆったりと・・

ドキュメンタリー番組の弓手出演シーンを紹介しながら、番組内で話をしている内容を掘り下げてトークが進みます。

今回のDM挨拶文でも触れている最近のマイブーム「縄文」について、弓手が撮ってきた国宝の土偶画像を紹介しながら、考古学者ではないひとりの絵描きとして、想像と創造を重ねながら縄文人の思考に踏み込んでみました。

山梨県でいっしょに縄文博物館を見たCさんからも

「・・本物の縄文土器を見て、縄文人がみんなアーティストだったんじゃないかと感じました・・」

と、すっかり縄文ファンになってくれたコメントをしてくれたりしながら・・

途中、ドキュメンタリー番組のキーワードである「人間は自然のなかで自然を敬い共存すべき」という点について、みぞえ画廊で扱われている他の偉大な作家さんの表現や自然観について、Aさんからもお話いただきました。

弓手のトークでは、番組内でも紹介されている憲法シリーズ作品とブータン王国取材、アウシュビッツ取材についても掘り下げ、いまの弓手作品への変遷についても話ました。

そして、

「・・僕がいま表現しようとしているのは、誰もが安心できる空間・・実際には存在しない、天国のような世界かもしれないと最近考えています・・」

と、番組内でも同じことを話ていますが、そこはあえて番組ではなく直接お話しました。

で、

トークのシメはやはり・・

縄文の話に戻って、あの一番有名な土偶について、絵描きの想像と創造でかなり上描きして、表現の自由に則って、この土偶の発想の源を皆さんにも想像していただきました。

毎度ながら、予定時間をすっかりオーバーしてしまいましたが・・

質問タイムでは、

弓手の真横に飾っていながら、すっかり紹介するのを忘れていた縄文の聖地的な諏訪湖のドローイング作品(4月初めに取材しました)について解説を求めていただいたり、最年少参加者さんの高校生の女の子からは「スティーム教育」(トークの途中で少しだけ触れました)についてアートがいまの学校教育でももっと必要なんじゃないか的な、とっても嬉しい質問と感想をいただいたり、予定時間を過ぎてもたくさん質疑応答をさせていただきました。

トークイベントラストのシメにAさんから、

「・・弓手先生は幸せの表現を探求されていますが・・平々凡々とずっと幸せに生きてこられたのではなくて・・いろいろな経験をされて・・」

と、Aさんらしい淡々としつつも優しく語りかけるような調子で、現代人にも縄文人にもそれぞれ陰と陽がありながら幸せを求めてきたであろうことを、有り難い言葉でシメていただきました。盛大に拍手を頂戴して、とっても手応えのあるギャラリートークとなりました。

こちらは某有名住宅メーカーの役員さん(今回初めて弓手個展をご覧いただき、トークも聞いてくださいました)のご自宅に、あの足立美術館の庭園カレンダーといっしょに弓手DMをパチリいただき、「似てますね~」とのご感想をいただきました。友人Kくん経由で。なんか嬉しい・・

さて、

とりあえずはひとつ目のイベントを無事に終えまして・・

翌朝は雨でしたが、画廊スタッフさん方にサポートいただきながらご当地ドローイング取材へ

鎌倉の湘南海岸。風も波も激しく・・
サファーさんは挑んではりました・・
とりあえず家系ラーメンで腹ごしらえして・・
鎌倉の超定番スポットへ・・
仁王さん。

フォルムが微妙・・

お目当ては・・

鎌倉大仏さまです。雨のなかでもインバウンド外国人さんで賑わっていて・・

さすがは国宝さま、いいフォルムです。雨に打たれる大仏さまの後ろ姿に惹かれて・・

軒下から・・
ちょくちょく覗きこまれながら・・

水気の画材無しでなんとか一枚早描きしました。

「雨の鎌倉大仏」 F4号


雨でなかったら描かなかったかも・・

まあ、とりあえず一枚描いてスケッチモードになり・・


雨の江ノ島電鉄。
狭い住宅地を縫うように線路が走り・・
傘をさしながら一枚走り描き。
かなり頻繁に味のある電車が通ります。

ローカルな雰囲気なのにさすがは関東圏。40分くらいのスケッチ中に何本も通過して行きました。


「鎌倉・江ノ電、雨」 F4号


雨のなか線路がライトに照らされキラキラと光っていました。
雨の江ノ島。

いつもお天気ニュースなどでよく見るヤツですね・・


翌日はスカッと快晴になりました。

芦ノ湖畔にて。
富士山最強!

ここでも充分絵になりそうですが・・

お目当てのポイントはこちらです。


大観山という、あの横山大観が富士を描くのに好んで通ったという(だから大観山?)、白い残雪の富士山が近すぎず遠すぎず素晴らしいロケーションで芦ノ湖越しに見えるスポットです。

迷うことなく、ご当地ドローイング本気モードでスタートです。

風もなく爽やかな朝の陽射しを受けながら、鳥の囀りをバックミュージックに・・

ほとんど観光客さんが来られず(それでもインバウンドさん中心に何組かは写真を撮りに来てはりましたが)、富士山を独り占めしたような贅沢な3時間くらいでした。


「大観山より芦ノ湖と富士」 28×76㎝


箱根の山並みも面白いです。

次のドローイングポイントは・・

伊豆スカイラインにある森の駅というサービスエリアからケーブルカーで高台へ行けるのですが・・

終電が15時とその場で分かり・・

仕方なく・・

おうどんだけ食べて・・

伊豆スカイラインを彷徨いながらポイントを探して・・

見つけてしまいました!

大大絶景です!!!

スカイラインからは何となく空き地が広がっているだけに見える場所で、ほとんどの人が通り過ぎてしまうのですが、絵描き嗅覚が反応しました。

Googleせんせいによりますと、ここはパラグライダーで飛び立つ滑走路として使われるポイントだそうです。

ですので、視界を遮る木々もなく描いてくださいとばかりに富士山とその裾野に広がる集落や水張りしたての水田と駿河湾が一望できます。

この角度に逆光の駿河湾がキラキラしてます。

絵描きさん最高!!

絵を描いていると気になるのか、インバウンドさんの嗅覚恐るべしで、まあまあ観光客さんもこの絶景を見つけてはりました。

それも気にせず、夢中でひたすら逆光の絶景を・・

途中、地元の写真家さんが「あの・・描かれているところを撮らせてもらってもいいですか?・・」とお声掛けされて・・


絶景すぎるポイントで3時間ほど満喫格闘しまして・・


「伊豆スカイラインより逆光の駿河湾と富士山」28×76㎝

絵描きしていてこその大満足、幸せなひと時でした。



描き終えたころの大絶景。

こんな素晴らしいポイントと瞬間を地元の方が見逃しているはずはなく・・

こちらはここでのご当地ドローイング中に、何度も覗きに来られたこのふもとにお住まいの方の車ですが・・

なんと!

この日、ここで車中泊をするべく準備万端で来られていたそうで、いろいろお話していると、

「車のなか見ます?」

と、仰って・・

ひとり車中泊晩酌用に買い込んでこられた最高の・・

ビールとワインと日本酒とお寿司とブリカマとお肉とコンロまでスタンバイされてました。車内に換気扇までDIYされてました。

猫ちゃんのぐい呑みがお気に入りだそうです。

このロケーションで、夕暮れ時の富士山と駿河湾を扉全開で独り占めしながら、ひとり焼肉しながら一杯やるなんて、超絶最高に幸せな時間でしょうねー!

三脚を立ててカメラも回しながら一杯やるそうで、それを後でSNSにアップされるとのこと。さっそくSNSお友達にならせていただきました。

このお方は早めに定年退職されて、この地元だけでなく日本全国を車中泊のみでひとり旅されているそうです。いいですね~

車中泊しながらご当地ドローイング取材で全国巡りかぁ~・・いいかも・・

お酒大好き感も大共感できる方でしたので、このままいっしょに一杯したいくらいでした・・

あ、Cさんの将来の姿かも(Cさんもお休みの日にしょっちゅう車中泊撮影旅をされています)って話でも盛り上がりました・・

帰り道で夕暮れ富士山。

ほんと、いつどこで何度見てもお美しいですね・・


翌日も快晴。

またまたイチイチお富士さま。

沼津の入江にて。
少し高台へ登って・・
またまた絶景スポットみっけ。

今年1月の静岡個展の時にもこの辺りをロケハンしていて、あの時には見逃していたポイントですが今回は絵描き嗅覚が研ぎ澄まされているかも・・

手前に白いヨットが並んで、青い駿河湾を挟んで白い残雪が美しい富士山が見える絶景です。 連日の陽射しで耳焼けてます。


富士山は雲で隠れたりお出ましになったり・・

縦構図で富士山を描くのも新鮮です。3時間ほどで完成へ。


「沼津にて駿河湾と富士」 38×56㎝


ここは小さなお城跡からのポイントです。


この丘みたいなところで描いてました。


午後からは少し雲が増えてきて・・
駿河湾に突き出た船着場にて。
小さめサイズに木炭中心に小1時間走り描き・・ またまた焼けてます・・


「駿河湾より富士」 F4号


たまには渋めも。


富士山周辺は温泉だらけなのでひと風呂浴びて・・

沼津の居酒屋さんでプハーいたしました。


翌朝は・・

小雨のち霧の伊豆半島を走って・・
2時間ほど走って西伊豆に入ると晴れてきました。
またまた絶景の予感漂うスポットに到着。
とりあえずコンビニ弁当で腹ごしらえして・・
きれいなお花も咲いていて・・
またまた大絶景さま!!!

Cさんオススメスポットの西伊豆、石部の棚田です。

水張りのベストタイミングとはラッキーです。

しかし・・雲行きが・・

どよーん、、としてきて・・

それでも描きます。

風も強くなってきて紙が飛ばされそうになるのを耐えながら・・
農家さんは田植え作業を忙しなくされていて・・

猛烈に湿度が高くて画材が乾かないコンディションと格闘しながら・・

幸い雨になることはなく・・


湿度に負けないオイルパステルで・・


仕上げ頃になると晴れ間も見えてきました。

田植え作業をしていた農家さんも、ひたすら真剣に絵を描く姿に興味をもってくださり、話かけてくださいました。

「・・奈良からこんなところまで・・あの茅葺きの屋根は昨日までブルーシートがかかっていて、今回新しく吹き替えて今日足場を外して初めてのお披露目やから、私らも絵に描いてもらえて嬉しいですわぁ~・・」

って、仰ってくださいました。

田植え作業のお邪魔になってなくて、むしろ喜んでもらえて有り難い限りです。

キラキラ絵の具でアクセントをつけて・・
なかなか厳しいコンディションのなかでしたが、3時間ほどで完成。


強風すぎるなか完成。

・・風が強すぎて作品撮影するのを忘れてしまいました・・

この石部の棚田、伊豆半島では有名みたいですが、車で横付けできる展望台にはそれなりに観光客が来るそうですが、山道を上り下りする棚田まではほとんど降りて来ないそうです。もったいないですね~・・ちなみに棚田は一枚ごとにオーナー制で貸しているそうです。

お宿への帰り道、富士山が見えるはずの方角ですが強風でガスって見えず・・

ないものはない!、って謳っている西伊豆の田舎のスーパーにて、夜のプハー用のアレを買うべく立ち寄りましたが、「ないものはないんじゃ~!」でした・・

西伊豆って東伊豆に比べるとかなり田舎だそうで、夜までやっている飲食店はほとんど無い感じでしたので・・

まあまあ?立派お宿に一泊二食付きで・・
お宿からサンセットタイム・・
夕陽大好物のCさんが見入ってはいります・・
明日も晴れますように・・
 カンペー!プハーいたしまして・・


ご飯もしっかりいただきまして・・

お宿のお部屋でこの日まで描いたご当地ドローイングを肴に仕上げプハーいたしました(ないものはないスーパーとは別の大手スーパーでちゃんと買い出しいたしました)。

お月さまもお美しかったです。


翌朝。

白波が立ってます。強風みたい・・
ご当地ドローイング取材では朝ごはんをたっぷり食べるのが弓手スタイルです。


前日は見えなかった富士山がなんとか見えてます。
西伊豆にも詳しいCさんオススメの雲見海岸に到着。

遠景に富士山もしっかり見えて、手前に絶妙にリンクする形の夫婦岩が面白いバランスです。

相変わらず風が強かった現場ですが、車を風避けにしながらご当地ドローイング5日目スタートです。

風と波の音がむしろ心地よくて集中してます・・
風にも負けずパステルの粉をふりかけて・・
3時間ほどで完成。


「西伊豆、雲見海岸より荒波と富士」 38×56㎝


この夫婦岩にはよく見ると紐がかかっていました。
波と海の色の変化もいい感じ。
波飛沫もいい感じ。
富士山の残雪も間も無く無くなってスッピン富士さまになるんですねぇ・・
Cさんにも気に入っていただけたみたい・・


そしていよいよ、今回のご当地ドローイング取材のラストポイントへ・・

前日にも来た石部の棚田展望台から、この日は富士山も見えてます。

水張りの棚田と富士山が両方見えてくれるとなると・・

柵が邪魔になるので展望台には上がらず・・
棚田と富士山を入れた構図で・・
駿河湾も美しい・・
バイカーさんたちが轟音を轟かせて棚田展望台に来られても・・
黙々と・・
今回の個展会期中ご当地ドローイングラストのサインを入れて・・
3時間強、集中して仕上がりました。



「西伊豆、水張りの石部の棚田と駿河湾と富士」 38×56㎝


遠景に富士山が霞んで・・
白波をアクセントに青い駿河湾。
水張りの石部の棚田。

ご当地ドローイングラストも素晴らしいポイントで満喫させていただきました。


Cさんオススメの西伊豆スポットはまだまだあるそうで・・

この馬の頭のシルエットに見える岸壁と・・

ここからもお富士さまが見えてしまいます・・

ほんとにお馬さんに見えますね・・

このポイントは条件の揃った夕陽を浴びると・・

光の作用で黄金色に見えるそうです。

この日は一部だけ金色でしたが、ベストコンディションだと全体が黄金色になるそう・・描いてみたい・・

東京への帰り道・・・・

楽しい楽しいご当地ドローイングが終わってしまう・・

お富士さまありがとうございました・・

画廊へ到着。

出来立てほやほやのご当地ドローイング作品の額装準備をして・・

弓手個展DMを貼ってくださっている行きつけの居酒屋で・・


翌朝。

スカッと晴れた田園調布駅前にある・・

田園調布会館にて、この日は午前と午後の2回のイベントがありました。

まずは午前の部です。

朝から慌ただしくワークショップ会場の準備をしました。ホルベイン 東京営業所から社員さんに土曜日出勤していただき、また大阪からは弓手式画材を送っていただき、さらには田園調布ご近所にお住まいの作家さんにもお手伝いいただき、もちろんみぞえ画廊スタッフさんも加わって、てんやわんやしまして・・

子どもさん向けの「えかきさんになろう!」ってタイトルの弓手式ワークショップです。特別なパンフレットも画廊スタッフさんにご準備いただきました。

モチーフは・・

誰もが身近に知っている「椎茸」です。

立派なものを買い出しご準備いただきました。そしてもちろん画材も、子ども向けに妥協など無しで本物をご準備いただきました。

みぞえ画廊Sさんの司会進行で始まりました。

Sさんのご挨拶とご紹介で・・

小学生以下くらいのお子さまがメインで、親御さんやご家族、そしてちっちゃな弟ちゃん妹ちゃんたちも抱っこされたりしながらスタンバイ完了です。20名定員のところ23名の子どもたちとその親御さんたちでぎゅーぎゅーです。コロナ中だったら絶対不可能な風景です。

田園調布会の会長さんから子どもたち向けにご挨拶いただき・・趣味として絵を楽しまれているご自身の本もご紹介され、弓手にはプレゼントしてくださいました。

2年前にも田園調布での個展に合わせて田園調布小学校で弓手式ドローイング描法の授業をやりましたが、その時は100号のキャンバスに全員で取り組むスタイルでした。

今回は、

子どもたちにいつもの弓手式手順で、ひとり一枚仕上げるパターンで、しかも時間は1時間半。

準備にいろいろハプニングもあり開始が20分以上遅れてしまったので、大人的挨拶はほぼ無しで、いきなりぶっつけ授業のスタートです。

案の定、

小学生未満のチビちゃんたちは画材をぐちゃぐちゃにしながら遊びはじめたり、上手くいかなくてわーんわーんと泣き出す始末。

ですが、

ホルベイン さんや地元作家さん、親御さんや画廊スタッフさんたちの全力汗まみれの努力サポートによりまして・・

弓手も

「・・魔法のワザを教えまーす!」

「・・お水と墨とお塩で魔法をかけまーす!!」

と、

皆んなの前で手本を見せましたら、子どもたちも親御さんたちも目の色が変わりまして・・

机テーブルの上を覗くのがやっとのお子さまでもなんだかいい感じに進んでいます。

親御さんの全力サポートで・・
いい感じです!
墨と塩の魔法おそるべし!!
みんな不思議な絵が出来てきたことに興味津々です。
ベンガラの魔法もおそるべし!!!

ほんと、息つく暇もない1時間ちょっとで、撮影などしている間もなくフィニッシュしました。が、帰り際の子どもたちも親御さんたちも、みんなとってもキラキラした笑顔で帰って行かれました。

そして、ワークショップパンフレットに弓手サインを並んで求めてくれる嬉しい瞬間もありました。

ホルベイン 社員さんが、

「あの子どもたちの笑顔、やっぱサイコーっすねー!!」

って言ってもらえました。

で、息つく間もなく、
午後からは・・

一般社団法人 田園調布会が主催の、弓手トークです。

一階には弓手の憲法シリーズ作品のほんの一部と近作を並べていただき・・

午前中にワークショップをした二階のお部屋にスクリーンを設置いただき・・

田園調布会、つまりは田園調布にお住まいの方々にお集まりいただいてのトークイベントです。司会進行は午前イベントに続いてみぞえ画廊のSさんです。

今回のこの田園調布会館でのイベントには、この地元で生まれ育たれたSさんにたいへんご尽力いただきました。

・・この時のトーク中写真を撮り忘れていて・・

「絵描きの視点と仕事」

と題して、パワーポイントで作成した画像資料を元に、ひたすら弓手がトークしていきます。

最初、絵描きとして社会にいかに関わっていられるかという視点で、今までの取り組みを紹介しました。

塩崎監督や映画かぞくわりのこと。
そのメイキング画像や映像を軽くお見せして・・
憲法シリーズ作品に取り組んだこと。
ブータン王国に取材して気づいたこと。
アウシュビッツ取材のこと。
憲法作品の紹介とその解釈について。
残すことと守るべきものとして国宝についてと、マイブームの縄文の国宝について。
想像と創造の大切さについて、スティーム教育の解説を交えて日本の教育現場における図工美術の扱いと現状について。
海外の美術教育について。
ピカソは何故すごいのか。
「上手い」ってどういうこと?

という内容を、1時間の予定でしたが、案の定オーバーして、質疑応答コーナーでは積極的に鋭い質問もいただき・・

「・・ゼロからイチをつくれる人間がこれから出てくるためには、何が必要だと思われますか?・・」

と、まさにこの前のドキュメンタリー番組と、先日のの画廊でのトーク内容のど真ん中を突かれるご質問を頂戴して、

「・・自然の中で、自分の眼で見て発見をする・・」

と、お応えして引き締まったトークにしていただきました。

「・・簡単な言葉ですが、目から鱗の時間でした・・」

って、田園調布の方に言っていただけました。田園調布は全国的にも知名度抜群の土地で、やはり社会的にいろいろな経験をされている方々がたくさんお住いです。そんな場所で、何かしらの問題提起と発信をさせていただき、弓手としても貴重な経験をさせていただけたと感謝しております。

で、

またまた息つく暇もなく画廊に戻りまして・・

海外からのお客さんとの商談の予定が入っておりまして・・

何やら、すごく楽しみな展開とお仕事になりそうなお話ができました。

やはり田園調布おそるべし!!!


この日の画廊閉店間際には・・

午前中の子どもワークショップ中に、とっても大事なお人形さんの帽子が会場で無くなったとの連絡があり、スタッフSさんとBさんが会場から持ち帰られていたゴミを全て確認されていました。

ご苦労さまです。

お人形の帽子は見つからなかったそうですが・・

そして、

イベントはまだまだ続いて・・

翌日。

またまた出前で腹ごしらえをして・・


今回の個展イベントのラストは、

画廊内での弓手式ニュー印象派ライブドローイングです。

何を描くかのエスキースをサラッと描いて、画材もスタンバイしてスタートです。

ご当地ドローイング取材で描いてきた富士山を、ライブ的にアレンジして描きます。

冒頭ではベンガラ下地の作業をしながら、例のドキュメンタリー番組でトークの時は紹介しなかった部分で、ちょうど富士山の存在について話ているところを流しました。

いつもの調子でガンガン画材を使っていきます。 

広い画廊リビングのでっかいテレビ画面に弓手の手元を映し出しながら・・

画廊スタッフBさんに記録撮影していただきながら・・

途中、一番抽象的な状態で皆さんにお見せして・・

「お子さんやお孫さんがこんな感じでわけわからない絵を描いたら何て言いますか?」

と、問いかけて・・

「小さな子どもさんだったら・・勢いがあってすごいねえ~・・ってところでしょうけど、小学校高学年や中学生くらいの子がこんなぐちゃぐちゃな絵を描いてたら・・『上手い!』って言えますか?」

と、今回のトークイベントでの内容にも絡めて、トークしながら描いていきます。

墨ぶっかけです。
お塩をぶっかけます。
墨塩段階で乾き待ちのタイミングでまたトーク。
木炭をふりかけて・・
パステルの粉をふりかけて・・

2時間の予定をまたまたオーバーして・・

Cさんに耳元で「・・〇〇分ですよ・・」と囁かれながら・・

サインを入れて・・
完成です。

ほとんど離れて確認せずに描いていたので少々仕上がりに不安を感じつつ・・

完成したタイミングで軽く解説して、お客さんからのいろいろなご質問にもお答えして・・

2時間以上もお付き合いくださった皆さまに盛大に拍手を頂戴して、その後は食い入るように間近でご覧いただきました。

「駿河湾と富士山、夕陽幻想」 76×56㎝


富士山の横、雲見海岸の夫婦岩の上に夕陽がさして・・現実にはあり得ない光景です・・
手前の岸壁はあの馬のシルエットに夕日を浴びて黄金色になる岩がモチーフです。


イベント4回、その間にご当地ドローイング取材満喫。

濃厚な10日間でした。

もちろん夜はお疲れさんプハーいたしました。


翌日。

久しぶりに奈良へ帰る日。

額装されたご当地ドローイングも飾られ・・
ライブドローイング作品も額装して・・
あの絶景パノラマ富士山はお茶室に・・
お茶室床の間には睡蓮の絵に飾り変えしてみたりして・・


ただいまのアトリエにて。


内容が多すぎて、またまたブログ最長記録更新したかも・・

弓手研平展はまだまだ今週末(5/26)まで開催中です。

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