漢字が書けない

 ワープロを使いだしてから,もう,何十年にもなる。その結果,漢字が書けなくなってしまった。先日も,病院に行って,最初に,問診票に来院の理由を書こうとしたのであるが,病名の「脳梗塞」という漢字が書けない。何かメモをとる時も,メモ用紙にカタカナで書く。漢字が書けないからである。ワープロで文書を作成する時には,モニターに表示される漢字が正しいかどうかだけを判断すればよい。自分で紙の上に書くことはない。今では,正しい漢字で書けるのは,自分の名前と住所だけであろう。
 しかし,コンピュータのモニターに表示される漢字が正しいかどうかを判断できるのは,以前には,自分で書いていたからである。漢字を覚えていなければ,判断はできない。覚えていないと,ワープロの変換ミスにも気づかない。
 英語なら,スペルを忘れることはないであろう。キーボードから一文字ずつスペルを入力するからである。英米人の場合は,ワープロを使い出してから,単語のスペルを忘れたということはないであろう。
 ワープロソフトは,「一太郎」を使っている。「ワード」が出る前から,使っているので使用歴は長い。私は,個人的には,ワープロソフトとしては,「ワード」よりも,「一太郎」の方が,断然,優れていると思っている。「ワード」は,元々,英語用のワープロソフトである。英語用のソフトで日本語を扱えるようにしたものである。私にとっては,「ワード」は,極めて扱いにくいソフトである。(「ワード」は,あまり使わず,「一太郎」を長く使っているからでもあろうが。)他の人が,「ワード」で作成した文書を送ってくるので,一応,私のパソコンにも「ワード」はインストールしてある。しかし,実際には,「ワード」を使う必要はない。「一太郎」は,「ワード」の文書を読み込むことができるし,作成した文書を「ワード」の形式で保存することもできる。したがって,他の人が「ワード」の文書を送ってきても,読むことができるし,「一太郎」で作成した文書を「ワード」の形式で保存して,それを他の人に送ることもできる。「ワード」は,このようなことはしてくれない。「一太郎」より「ワード」の方が使用している人が多いので,「一太郎」が譲歩しているのである。
 私は,マイクロソフトの製品は,できるだけ使わないことにしている。パソコンは,ウィンドウズなので仕方ないし,PowerPointとExcelは,他に適当なソフトがないので,仕方なく使っている。しかし,ブラウザーは,Firefox,メールソフトは,Thunderbirdである。Internet ExplorerもEdgeもOutlookも使わない。

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