Graffiti のススメ

 Graffiti を御存知だろうか。
 Graffiti は文字入力方法の一つである。
 ワタシが Graffiti に出会ったのはおよそ25年前に発売された、日本IBM製電子手帳「WorkPad」を購入した時だ。
 それ以来ずっと使い続けている。
 Graffiti に慣れてしまうと、フリック入力は使う気になれない。

 Graffiti の良いところを紹介しよう。
 ・ほぼ一筆書きでアルファベットを入力できる
 ・ジェスチャ機能で、エンターやバックスペース、タブ、カーソル移動を、画面切り替え無しに行える
 ・シフト機能で、() や % といった記号も画面切り替え無しに入力できる
 ・画面を見ること無く入力できる
 ・アルファベット入力、数字入力は一筆書き文字を書く「位置」によって認識されるので画面切り替えが不要である

 IBM の Work Pad から SONY の CLIE をGraffiti を使いながら渡り歩いてきた。
 時は流れ電子手帳も下火になり、携帯電話にとって変わられた感がある。
 ワタシが初めての Android スマートフォンを使う一つ前は、PHS であるウィルコム Advanced/W-ZERO3 [es] (WS011SH)を使っていた。
 キーボードが装備されており文字入力は快適であった。
 さらに時は流れ、格安回線が登場し、イマドキのスマートフォンを持てる環境になった。
 ワタシが Android スマートフォンを使う決め手となったのは アプリに Graffiti があったからだ。
 文字入力は全ての基本、ここが快適でないと苦痛である。

 これだけ良い、優れた入力方法だが、周囲の人に勧めても「へぇ~」程度のリアクションで仲間は増えなかった。
 最大のデメリットというかハードルが「Graffiti を覚えないといけない」からだ。
 フリック入力に慣れて、満足していたら、あえて乗り換えようとは思わないのだろう。
 実にモッタイナイと思うのだが。

 最後に、SONY CLIE の Graffiti にはあったのに、Android アプリの Graffiti では削られてしまって残念だった機能を列挙しておこう。
 ・日付、時刻のショートカット機能が無い
 ・スペースの連続入力で、次の漢字変換候補に行かない
 ・入力済み文字の再変換ができない
 ・「変換」を入力したくて「へんかn」を変換すると「変化n」になる
 ・Android の Graffiti は辞書が弱い

 それでもワタシは Graffiti を使う。

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