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2022/7/16 出発前夜



21:35現在,ほぼ荷造り終えました。
明日から,福島県いわき市小名浜〜中之作での生活が始まります。

一ヶ月を超える短期滞在をするのは初めてで,荷造りをしていても旅行では持って行かないアイテムが足りていないんじゃないかと不安になりつつ,向こうで買えばいいかの精神でいます。とりあえず大きい傘と箱ティッシュは必要だと思い付いた自分を褒めています。千葉のお土産で与三郎の豆を推薦してくださった方々ありがとうございました。

衣装ケース2個,お布団1セット,リュック1個,お土産1袋

今回,福島県いわき市へ行くのは研究のためです。と言っても直球で教育に関する研究をしに行くわけではありません。第二研究分野として選んだ文化人類学分野の研究をしに行きます。

なぜ福島県いわき市へ行くのか。それは私の中である仮説があるからです。その仮説とは,授業の語られ方と,東北での震災と復興の語られ方とが似ているのではないかというものです。震災は大変に悲しい出来事で,多くの人の大切なものを一瞬にして奪いました。そのため,復興は悲しい出来事から人々が希望を見出し,元気になり,活力を得ていくという負から正への一つのベクトルが向けられるようなイメージで語られてきたのではないかと考えています。おそらくそれは正しい考え方で,納得しやすいストーリーだと思います。一方で,正しいと<みんなが>思っているだろうことにキツさを感じている人もいるように見えました。もっと砕けた雰囲気の中で,楽しみながら復興してもいいじゃないか,という考え方があったとしても,多くの人が悲しみを抱えている中で,楽しんで復興するとは言いづらいだろうと思います。

この様子が,教室の中の子供が感じているだろうキツさと重なって見えました。勉強は苦しんでやるもの,耐え抜くもの,〇〇に合格したら解放される…といった言葉は<楽しく学ぶ>ということと対極にある言葉です。もっと楽しく勉強していいじゃない,遊びながら好きなことをやりながら結果として学びにつながっていたらいいじゃないということを明らかにするために私は研究を進めているところですが,復興についても同じことが言えるのではないかと考えていました。

いわき市小名浜にはヘキレキ舎という企業があります。地域に根ざして食、医療、福祉など、様々な分野での企画や情報発信や広報を行う企業です。こちらの代表の小松理虔さんは地域で実践的に活動しながら地方の復興のあり方を地域内外に提案し続け、『地方を生きる』や『新復興論』といった著作の中で独自の観点から地域と人々の実践を考察されています。こうした著作を読ませていただき,もっと楽しく復興してもいいじゃない,遊びながら結果的に復興につながっていたらいいじゃないというようなメッセージを(勝手に)読み取り,インターンに行かせていただくことになりました。

今週,ヘキレキ舎のアシスタントの方とお話しさせていただく機会があり,自分にはどんな活動をすることができるだろうとワクワクしながら考えています。明日から刺激的な毎日になるかもしれないし,のんびりした毎日になるかもしれないです。どちらせよ,よそものとしての毎日をレポートできればと思います。

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