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小鹿ばあちゃん

私の前の兄ちゃんが降りる駅は把握してる。

あと二駅の辛抱だ。

そう思っていたら、スルリと小さなばあちゃんが乗ってきた。

私の横に立つと小鹿のような目で暫く見上げていた。

告られるかとドキドキしたぜ、ばあちゃん。

体調めっちゃ悪いけど、この兄ちゃん降りたら座っていいぞ。

もうそんな目で見つめないでくれ。反則だ。

目の前の三人が同時に降りた。

ばあちゃんと肩を並べて座ってます。
ふぅ~、助かった。

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