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しなやかに

駆け抜けた2ヶ月だった。

転職先を勝ち取った。
と、さらっと言ってみるが
ここに至るまでの苦難は計り知れなかった。
もう私は大人だが、嫌悪感を感じる大人にもたくさん出会った。

気づいたら、書類に記載する年齢が1つ増えていた。

じいちゃんの通院に1日がかりで付き添った。
肩が痛いと言うじいちゃんにシップを貼った。

風邪をひいた。とにかく寝た。

ばあちゃんがいろんなお祝いに
お赤飯を炊いてくれた。うれしかった。
初潮を迎えたときも、
お母さんがお赤飯を炊いてくれた。
なんとも言えない恥ずかしさの中で
素直になれなくてお母さんを怒らせてしまったことを思い出した。

手が痛いばあちゃんの代わりに
鼻を啜りながら、洗濯物を畳んで掃除機をかけた。

はじめて、理容室で顔を剃ってもらった。
90近いきよこさんに、18歳?と聞かれた。

じいちゃんに、精神年齢が18歳で止まっとる笑
と言われた。さすがに18歳は言い過ぎだよ〜と思いながら笑った。

映画『違国日記』を観た。

確信した。
わたしの精神年齢は18歳で止まっている。
心に突き刺さってくるのは、
大人、槙生の葛藤ではなく
朝をはじめとする、制服を着た彼女たちの
心の揺れ動きだった。

何も、悪いことじゃない。
むしろ才能なのかもしれない。
そう自分に言い聞かせてみる。



転職活動中、かっこいい大人にも出会った。

「信念を曲げずに、柔軟に」

わたしは、明日も生きていく。
できれば、やわらかく。

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