あの夏の日には、戻れないから
じいちゃんに、たくさんあそんでもらって
ばあちゃんに、たくさんあまやかされて
おじさんたちに、からかわれて
いとこたちと、けんかして
おかあさんとおとうさんは、いつもよりやさしくて
おとうとは、いつもどおりで
川に小エビを獲りにいって
シオカラトンボをつかまえて
軽トラの荷台に乗って
向かいのおねえちゃんに遊んでもらって
駄菓子屋に行って
海の家で食べる一平ちゃんが何より美味しかった
テレビをつければ甲子園が歓声で沸いていて
それを横目にシャクシャクと梨を齧る
疑いもなく
また来年、同じ夏があると思っていたな
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