石丸伸二に気をつけよう

昔々ある所にドブネズミが居ました。
彼は蚊に刺されて血を吸われ続けて居ました。
それを見たハリネズミは「僕が蚊を追い払ってあげるよ」と言いました。
するとドブネズミは「余計な事はしないでくれ。次はもっと大きい蚊が来るかも知れない」と言いました。
ハリネズミは何もせずに立ち去りましたとさ。めでたしめでたし
(2400年前のギリシャ童話より)


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昨今非常に胡散臭い男がゴリ押しされているらしい。石丸伸二だ。
私は東京に住んで無いため特に関係は無いが、彼は都知事選に出馬すると考えられている。
そもそも政治家なんて全員胡散臭いだろう、と考える人も多いだろうが、彼には気を付けるべきだ

まず政治家には思想や主義・信条が必要だ。「どういう国が良い国だと考えるか」という前提を国民と共有しなければならない。
この「良い国像」を目指して政策/目標/マニフェストなどを作る。
そして掲げられた政策案などに共鳴して支持者が現れる

大抵の場合、どんな政策などを掲げようが政治家に国を改善する事は不可能である。
それは国家が常にパレート最適やゼロサムゲーム、トレードオフ理論に苛まれるからだ。詰まりどんな政策を打ち出そうが、誰かにとって素晴らしい国造りは他の誰かにとっては唾棄すべき国造りになる、という事だ。
よって自信満々で出馬してくる人間は大抵クズかアホのどちらかに収まる。政治家は全員胡散臭いと市民が感じるのは当たり前なのだ

では選挙など無意味なのか?と云うと、案外そうでも無い。
理論上は現職の議員よりも優秀な議員が現れれば交代してもらった方が良いからだ。しかし議員の優劣など誰に判断出来ると云うのだろう?
少なくとも有権者には無理だ。私達は政治の良し悪しなど別段分からないからだ

こういう時は理論的に考えるのが無難である

ピーターの法則という物がある。これは「労働者を出世させると概して無能になる」という理論だ。誰かをクビにして他の奴を出世させても、次の人間が優秀だとは限らない、と云う非常に有難みのある理屈だ

またハイプサイクルという現象がある。これは「前評判ほど当てに成らない物は無い」という至極当然の理屈である。未来の事は誰も知らないので実際に訪れる結果は誰にも分からない。にも関わらず効力を断言するようなメディアは信用に足らないと言えるだろう

様々な学問が政治家に何も期待しない方が良い、という事を証明しがちであるにも関わらず、何故かメディアなどに絶賛されてるのが石丸伸二という男なのだ。
彼は胡散臭く、そして彼を褒めるメディアは輪を掛けて胡散臭い

人類の歴史をきちんと頭に入れておけば、万人に絶賛される政治など地球上に存在しなかった事が分かる筈だ。
この世のあらゆる物事には必ず良い面と悪い面があるので、完璧な政治など存在しない。
しかし完璧な政治が有るかの様に宣う人物達は存在した。市民はメディアが称賛する政治家には細心の注意を払うべきだ

私は石丸伸二が信用に足らない人物だと推測する。彼には気をつけるべきだ


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それにしても、メディア関係に勤める人間は賢いイメージがあるのだが、このくらいの知識は無いのだろうか。ピーターの法則も知らない記者が居るとは驚きである

2024年06月16日