令和5年 予備試験 行政法 再現答案

私見

・結果はAでした。再現性はある程度あると思います。
・序盤の原告適格がよくわからず、焦りましたので、設問2は12.3分しか時間がなかったです。

再現答案

設問1
第1(1)について
1 
(1)「法律上の利益を有する者」(行訴法9条1項)とは、法律上の利益を有する者とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれのある者をいうのであり、当該処分を定めた行政法規が、不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず、それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべき物とする趣旨を含むと解される場合には、このような利益もここにいう法律上保護された利益に当たると言える。その際の検討に当たっては、同法9 条 2 項の観点から判断する。(2)本件許可は、法7条1項に基づくものである。その要件の1つとして、申請の内容が一般廃棄物処理計画に適合するものであること(同条5項2号)が挙げられる。そして、既存の一般廃棄物収集運搬業者によって適正な収集及び運搬がされていることを踏まえてほう6条に規定する一般廃棄物処理計画が策定されている場合には、新規の一般廃棄物収集運搬業の許可申請をほう7条5項2号の要件を充足しないものとして不許可とすることが適法とされている。
(3)そして、これらは、廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、生活環境の保全及び公衆衛生の向上図ることを目的としていることから、周囲の住民の生活環境の保全及び公衆衛生を保護法益としている。そして、既に既存の業者によって、適切な廃棄物処理できている場合において、新規の業者に許可を与えることは、従前の態様で業務をすることができなくなり、これは、かえって、周囲の住民の生活環境の保全及び公衆衛生が害されることになる。そこで、既存の業者が従来の態様で業務を行う利益も保護されている、と言える。
(4)Cは既存の業者であるから、原告適格が認められる。

第2(2)について

1 訴えの利益とは、9 条 1 項の「法律上の利益」のことであり、すなわち、取消判決等の認容判決を得るだけの「必要性」や「実益」を意味する。

2 本件許可の効果は、法7条2項に基づく政令が一般廃棄物収集運搬業の有効期間を2年と定めていること従い、期限を令和4年3月31日としているので、同年3月31日の経過によって、失っている、と言える。そこで、「回復すべき法律上の利益」(行訴法9条1項)があるかが問題となる。

3 たしかに、本件許可は期間が満了している。しかし、本問では、同年4月1日付けで、更新されている。本問の更新は、同一内容をDに対して許可するものであり、「許可の更新がされた時はその許可の有効期間は、従前の許可の有効期限の満了の日の翌日から起算」(法7条4項)されるなど、実質的には、当初にされた許可が継続されていることと同視することができる。

4 したがって、更新されている以上、回復すべき法律上の利益が存在し、訴えの利益が認められる。


設問2
第1 法第7条5項2号について

1 一般廃棄物処理計画を策定するに当たっては、A市長に裁量が認められている。しかし、その裁量は無制限に認められるものではなく、判断の基礎とされた重要な事実に誤認があることにより重要な事実の基礎を欠くこととなる場合は、裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法となる(行訴法 30 条参照)。そこで、裁量権の逸脱濫用を主張する。

2 本問では、新計画に適合していることを判断としている。しかし、浄化槽汚泥の発生量は浄化槽の世帯数に応じるものであり、A市では、将来の人口及び総世帯数が減少すると予想されているにもかかわらず、浄化槽汚泥について、発生量及び処理料の大幅な増加が見込まれることを判断の基礎としている。これは、判断の基礎とされた重要な事実に誤認があると言えるので、裁量権を逸脱濫用し、違法である。

3 したがって、違法である。

第2  法第7条5項2号について

1 DがBに頼っており、自らの能力が基準に適していないことを主張すると考えられる。

2 Dは一般廃棄物収集運搬業に従事した経験はなく、B社の施設でB社の社員、運搬車によって事業をしている。よって、D社は一般廃棄物の収集、運搬を的確に行うに足りる知識及び技能を有しておらず(法規則2条の2第2号イ)、「運搬車」、「運搬施設」(同条1号イ)を有していない。

3 したがって、基準に適合せず違法である。

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