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徳島ヴォルティスのこと【西谷和希退団】

昼休みにニュースを見て力が抜けていっている。
次から次へサポーターの心を疲弊させる出来事が続いていたが、これは予想していなかった。


西谷和希との思い出の1つとして、多くサボーターが同じ事を思いつくだろう。

2020シーズンは、コロナ禍の足音が聞こえて来た頃に開幕。開幕戦、自分は出張で東京にいた。仕事が終わり、スマホで結果を見たところ、まだ顔と名前が一致しない、新加入選手がハットトリックを達成し、見事開幕勝利をおさめた。それが西谷和希だった。

2020年は世界中で新型コロナウイルスが流行し、誰もが霧の中を彷徨う様な、そこから得体の知れないものが飛んでくる様な、とても不安な1年だった。

そんな中、徳島県民にとって、徳島ヴォルティスは希望の光だった。超過密日程をもろともせず、リカルドロドリゲス監督のポジショナルプレーをベースとしたサッカーで、見事J2リーグを制覇した。そこに君臨したのは岩尾憲に違いないが、西谷和希もまた、欠かせない一人だった。左サイドを独特の間合いのドリブルで突破し、何度も何度もチャンスを作り出し、常に攻撃の中心にいた。その後、多くの選手が羽ばたいて行く中で、西谷だけは徳島のスタイル、サッカー、そして徳島県を愛してくれ、残ってくれた。そして、去年も今年も「優勝したい」と答えてくれた。謝恩会でもいつもと同じように礼儀正しく、優しく語りかけてくれた。だからこそ、今年はユニフォームを24とし、一緒に戦うつもりだった。

インスタを見た時こんなことになるなんて、誰が思っただろうか。チームは負け方もかつてないほど酷かった。だからこそ西谷は、過去の栄光がどうのとかではなく「徳島ヴォルティスとはどう言うチームか」と言うごく簡単な問いに意見を述べた、いや基本に帰ろうと呼びかけたに過ぎないと思う。ただそれだけだ。この事に対し、誰も理解者はいなかったんだろうか。

冷静になると、上層部の方針をあからさまに非難した1人の選手の喪失は小さい。契約解除は喧嘩両成敗ともとれる。管理職を任される身としても幾らかは理解できるし、良識のある社会人なら、ごく一般的な結果として捉えるはずだ。

しかし自分は、いつも監督や選手達が言うところの「ファン、サポーターの皆さん」であり、個人として出資もしている20年来の熱心なサポーターである。この状況を受けれるには時間を要するだろう。

2023年7月9日ホーム岡山戦
自分のライブラリーでは
これが最後になってしまった。

一緒にもう一度優勝したかった。
楽しませてくれて、徳島を愛してくれて、
本当に本当に本当にありがとう。
これからもずっと応援しています。
西谷和希アレ!

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