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徳島ヴォルティスのこと【吉田達磨監督解任について】

2023年シーズン、徳島ヴォルティスは柿谷曜一朗という、スーパースターを呼び戻し、スペイン人ベニャトラバイン氏を招聘。多くのサポーターは昇格、優勝という期待をもってシーズンインした。しかしながら、J3降格がチラつき、若きスペイン人指揮官は志半ばにして解任される。シーズン途中の解任は2006年シーズン以来と言う異例の事態だった。

途中登板したのが、吉田達磨監督。柏レイソル下部組織にて、ビジャレアル国際大会で好成績を残し、一躍スペインでも名を馳せ、あの酒井宏樹などを育てた。Jリーグでは好成績は無いものの、2023シーズンにはJ2ヴァンフォーレ甲府を天皇杯優勝に導いた。またリカルドロドリゲスの後任として名が挙がったほど、徳島のスペインスタイルを継承でき、発展させる事が出来る人物だと思っていた。結果見事残留に成功し、続投となった。

謝恩会でお会いした時には、温和な人柄で気さくに話して下さった。残留にも感謝し、一緒に写真撮影させて頂いた。既にベースのある徳島でなら、吉田カラーを加え、良い結果が生まれると期待した。続投に賛成ついでにその場で個人的オファーをした時の顔は本当に嬉しそうだった。

しかし2024シーズン開幕戦はホーム甲府戦で大敗。以降のスタイル無き場当たり的な采配が続き、心底ガッカリした。それでも水戸戦後「他に誰がいるだろうか」と投稿したのは、近年のクラブスタイルである継続性、チラ見される新たなカラーに期待を込めたからである。それも今日のカイケ投入の采配でその想いも完全に粉々に砕け散ってしまった。これで勝ったらサポーターは喜ぶとでも思ったのか。

「2試合終了後のアクション」として、群馬の試合後早々にゴール裏へ岸田社長が挨拶に来た。そしてサポーターの前で解任が発表された。

一体誰がボタンをかけ違えたんだろう。

社長、強化部長は「徳島ヴォルティスとはどんなチームか」と言う問いに、サッカー関係者なら誰しも答えられるクラブ、チームにしたんじゃなかったのか。チームの躍進に多大なる貢献をしてきた選手をあっさり戦力外にしてみたり、まだ7節の試合の最終盤でパワープレイで勝ち点を拾いにいくチームじゃないだろう。

吉田達磨監督は、結局徳島をどうしたかったのかよく分からなかった。良かった唯一の采配は、開幕戦の西谷投入による3バック変更。最初で最後になったが、あれは一体何だったのか。単なるひらめきだったにせよ、一番チームとして機能していたと思う。

さて、ここからである。
監督はチームを去る。もう4月3日には清水エスパルス戦がある。暫定的にヘッドコーチが指揮を執るのだろうが、後任の人選は進んでいるのだろうか。深夜0時現在、解任や今後についての公式発表は無い。

徳島らしさとは何か。新監督でも西谷は出られないかもしれない。それも含め、今一度クラブとして、今シーズン何を目標にどう戦うのか、我々ステークホルダーに示して欲しい。ここまでは長年徳島ヴォルティスをサポートしてきて最も無駄な投資だった。それでも徳島ヴォルティスは続いていくし、何度も何度も言うが、応援は止めない。

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