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Prince

言わずと知れた孤高の大天才プリンスについて
妖しいルックス、過激なダンス、パフォーマンス、天才的な音楽家でありながら超一流のエンターテイナー。

初めは嫌いだった。高校生の時に初めて彼の存在を知ったのだが、80年代、保守的な九州の田舎に育った私は彼のユニセックスなルックス自体を受け入れられなかった。
おまけに小柄で南方系のかなりエキゾチックな顔立ちをした私は彼にルックスがよく似ていたらしく「プリちゃん」なるあだ名までつけられていたため、大っ嫌いだった。

そんなわけで見た目から嫌いなため、楽曲を聴くこともせず日々は過ぎ、私は大学生になっていた。
大学でも私の「プリちゃん」のあだ名は健在で内心苦々しく思っていたものだ。

そんなある日、ラジオである曲が流れた。印象的なギターカッティングに続くドラムから妖しいファルセット 
そう、「KISS」である。
めっちゃかっこいい!ファンキーであるがこんなシンプルで妖しく魅力的なファンクミュージックは初めて聞いた。ファルセットの妖しさはミックジャガーにもどことなく似ている。

そこから遡ってプリンスの楽曲を聴きまくった。こればすごい。イロモノではなく、本物だ。
見た目だけで判断していた自分を恥じた。

作曲家、シンガーとしてもそうだが、ギタリストとしてのプリンスが大好きだ。まるで体の一部のようにギターを操り、生き物のようにギターを歌わせるギタリストを私は他に知らない。
ベースも上手かったなあ。ドラムもピアノも。
楽器で自分がなにを表現すべきか完璧にわきまえている人だった。

ジャズやカントリー、ロック、ハウスミュージックなど近代音楽の全てをぶち込んでファンクに昇華させ、唯一無二のプリンスミュージックを作りあげた。
本当に音楽史に残る大天才だと思う。あれだけの才能を与えられてあれだけたくさんの作品を作ったらそりぁ早死にしますよ。
57年の生涯でしたが、普通の人の何百回分かの人生を生きたと思う。

武道館でのライブは一生の思い出。
一生聴き続けると思います。

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