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ネタコメ!!vol.3〜展開が読めたか聞けるライブ〜

割引あり

 史上初のお客さんに展開が読めたか聞けるライブことネタコメ!!が終了した。暑い中ご来場いただいた皆様本当にありがとうございました。会場についてビルの前に佇みあまりにもお笑いの匂いがしなくて不安になった方、あの時帰らずに勇気を出して7階まで登ってきてくださりありがとうございます。ネタコメは1階でも地下でもしません。麹町の7階でやります。

 noteさんの会場で何かやれないかとお声がけいただき、noteのスタッフの方とライブマン、演者の方々、そしてなくてはならないネタコメのコメことしずる村上さんにご協力いただき、無事に3度目の開催にこぎつけた。本当にありがとうございます。

 第3回は、新しい発見が多かったと思う。表題にあるとおり、私たちは、ネタがウケなかったとき、展開が読めたからウケてないのか、びっくりしてウケてないのか、私たちが気がつかないレベルの陽気な羽虫に気を取られてウケてないのかをあの数秒で判断しなければならない。今回、お客さんに展開が読めたか聞いて、そんなことは初めてで、タブーを犯しているゾクゾク感と舞台と客席で結ばれる強固な信頼関係にうっとりする時間だった。また、村上さんのコメに、どくさいスイッチ企画さんがコメしてネタコメコメになったりとか、依藤さんが褒められているときに褒めをぶんだくろうと前進してきた古川さんとか、すがちゃんさんの発言が某有名アパレルブランドにかき消されて空の彼方にいったりと見どころ満載だった。

 ネタコメのコメこと命を預かっていただいている村上さんのコメは今回もたくさんの人を救ってくださって感謝の気持ちが止まらない。今回は、長年のライブ経験によって培った、「これを入れたらウケる」んだと自分たちが無意識の内にネタに入れてしまっている部分を優しく掘り起こしていただいた気がする。皆さん生きていて歯磨きをしていると思うが、自分の磨き方に疑問なんて感じたことなかったところを、村上さんが「その磨き方だと左上の奥歯の裏が実は磨けてないんだな〜」と教えてくれて、舌で歯の裏をなぞって「本当だ!あぶねえ虫歯になるところだった」となる、のようなことが起きていた気がする。しかも愛を持って私たちの虫歯を気にしてくださっていて、ネタコメ出演者に虫歯がいないのは村上さんの保健指導のおかげである。また、衣装への言及はお笑いマニアはおしっこをちびらせて喜んだと思う。私もそうである。村上さんの一言、一言によりどんどんキャラクターの解像度が上がっていく様は、女児がやりそうな着せ替えのゲームでしっくりくるものを完成させていってるような感覚になった。こだわりきって、何かを突き詰めている人は本当にかっこいいなと思った。

 また、ネタコメの良いところは、罪の意識からの解放である。元来芸人というのは自分のネタを分析して人様に晒すことが「かっこ悪い」「そんなの芸人じゃない」「ネタなんて書いてまへん、板の上でアドリブでやってまんねん」とする方が良いとされている。現在はネタのことを分析する人も多くなってきてその風潮は薄まってきているが、私は長年大阪のアングラのたばこと酒からしか栄養を得ていないような兄さんの元でライブをやってきたので、ネタの話になると途端に嫌がられるという経験を幾度となくしてきている。
 でもネタが好きで、ネタを分析することが大好きで、それによって快感を得るようなキモは生きづらさを感じていたし、それを話したいと思っている時点で罪人だと思っていたが、ネタコメにはそのような法律は存在せず、罪の意識を持たずに自由に好きにネタについての分析ができる。ずっとここに居たい。

 後、私は今回ライブ中に「勝ってくれ〜〜〜〜〜〜!」と叫びそうになった。

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