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個人的「シン・仮面ライダー」観賞雑記。

※ネタバレ含みます。

◆映画観るまえ
2023.3.18の映画公開から一週間程遅れてようやく見に行く時間がとれました。その間、SNSでは賛否両論のようなはなしが漏れ伝わって来てましたが、極力見ないようにして。

ただ、作品が+PG12であること、漏れ伝わる内容で見たのが「あそこまで血しぶきが必要なのか?」やったので、なんとなく感じていたのが、次の2点でした。

□これは観る人それぞれ【どの仮面ライダーに影響を受けたか】で、感じ方が変わるのではないか。

□TVシリーズだけはなく、当時掲載された漫画での描写の影響はあるのか。

私が本郷猛の仮面ライダーをテレビで観たのが小学校1年生のあたり(本放送)でした。兄弟が居たら、家で読めたかもしれませんが姉だけでしたので、漫画はのちに高校に入ってから少し読んだように記憶しています。TV版もある程度はっきり憶えてるのは、WライダーからV3にかけてです。

『本作品の基本線は、等身大のヒーローと怪人が対決する痛快SF怪奇アクションドラマである。』(Wikipediaより引用)

そこで、(TV版は数話を見返していたので)観る前に漫画をすこし読んでみました。そういう意味ではKindleとかはとても便利。

Kindleで1巻だけですが購入して40年ぶりくらいに読みました。

漫画を改めて読んでみると、例えば仮面ライダーとショッカー怪人や構成員との闘いはTVでは時代劇の様な立ち回りですが、漫画はかなりドロドロした描写もあって、仮面を被る前の本郷猛の素顔なども再確認。そして映画を観ました。(結果的にはこれが自分には良かったです)

◆本作を観て。
じつは全く関係ないのですが前日ほぼ寝ることが出来ずに朝イチの上映を予約してしまっていて。もしも平凡な内容なら寝てしまうかもの勢いでした(笑)ですが、観はじめてからは、あれやこれやと興味深いとこがあって、飽きさせずに2時間観させてくれた庵野監督に感謝。

ちょっと脇道に逸れますが、個人的には合わなかったシン・ウルトラマン。途中までは等身大のハヤタ隊員や怪獣との闘いが良かってんけど、メフィラスとの闘いの途中辺りからCGとBGMが気になり始めて、対ゼットン戦となるとコレジャナイ感が湧き出てしまっていました。なぜこんな展開をしたかったのか消化しきれなかったんですね。きっとこれもどの時代のウルトラシリーズで育ったかによるのかもな…って、シン・仮面ライダーを観たあとに思いました。

話を戻しますが、闘いのなかで描かれたショッカー怪人、構成員、ライダー達、ルリ子それぞれから「赤い血」が飛び散ります。バッタの緑色主体のライダーも赤いマフラーを巻いている意味とは。外見はそれぞれ異なるけどみな赤い血が身体に流れる同じ人間であることの再認識。そう感じました。

TVでは途中から爆発シーンで派手に終わるのが定番ですが漫画や初期の様に泡となって消えていく儚さ。Wライダーの決めポーズの様に楽しい見せ場を残しながら(音楽を出来るだけオリジナルの様に使ってくれているうれしさも!)、ライダーキックの演出やバイク走行や飛行機から飛び降りることで風を受けパワーを貯める本郷ライダーの未完成さがやっぱり好きです。(一回だけバイク立ち乗りで風受けて返信するシーンはやっぱり風見志郎V3オマージュでしょうか。)

コウモリオーグやライダー同士、にせライダーとの格闘シーンなどで使われるCGも必要最小限という感じ。オール実写はTVの枠を出ないし無理。あえてオイオイって感じでツッコミ入れられる(それでいてそこに頼っていない)CGで使ってくれたところが良かった。

キル・ビル要素あり、あくまで脇役的におバカな感じのまま退治されちゃったサソリオーグ(出来ればサソリは意味なくカタコト日本語の外国人女性でもおもしろかったかもwそのほうが俳優さんカラーで引っ張られにくい)あり、キカイダーやらロボット刑事やらまぁこの辺は実写版DAICONオープニング見させられてるみたいで楽しくて仕方ありませんでした(笑笑)

一文字隼人、相手を冷めた眼で見てる冷たいような太々しさから、哀しみの感情を取り戻させられたところは少し物足りなかったけど、時間的に仕方なかったか。彼が居てくれるこそのこの物語の厚さはとても素敵でしたし、本郷猛だけやったら悲哀感全面で楽しさ半減以上やったでしょうね。いい塩梅でキャストに必要以上に感情移入せずある意味淡々と展開が進んでいくこの感じで良かったと感じました。(だって痛快怪奇SFドラマなんやもんw)

チョウオーグはダブルタイフーン風だの白いマフラーだのV3色ありありながら、その顔付きがBlack(RX)のシャドームーンの様にも見えて。(リアタイで観てないので印象ですが)

でも最終的に良かったんは、お互いパワー出し尽くしてからのチョウオーグとライダー達との格闘シーン。最後の最後で、多分まったく合成を入れずに組み合っているイチローと猛。マスク越しのこもった息切れ声でのやりとりで、人間どうしの格闘(葛藤)を演出してくれていたと思います。2号ライダーのヘッドバットでマスクが割れるシーン、まさか鉄仮面少女伝説ちゃうやろな⁈

例えばロゴコップ2の様に溶解炉に溶けていく主人公がアメコミなら、静かに白く泡になって消えていく主人公が、これもいとあはれなり。

最後に。新サイクロン号はもっとちゃんと映像見たかった(カッコよさそうやったから)。

時間があったらいろいろ再確認しに、また観に行きたいですね。

特典でもらった色紙風もカードも含めて楽しませてもらいました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

にーなな

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