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デザインの深堀 vol.2 藍染め

デザインの深堀 vol.2は藍染めについてです。

皆さんも1枚はお持ちであろう藍染めの製品。
そこには長い歴史と深い文化がありました。今回はそれを深堀していきます。


1.藍染めとは


藍染めの原料はアイと名のつく様々の植物です。
日本ではダテ藍が代表的。
より細かく言えば、インジゴという色素を含んでいれば染色できます。
しかしインジゴは水に溶けないので、水溶性のインドキシルに変換し繊維に
吸収させるのです。そしてこれを空気にさらしインドキシルから再びインジゴに戻すことで染色を行うそう!

藍を染料にするのもすごく大変な作業。
1.刈り取った葉を1cmほどに刻み、茎と葉に分ける
2.天日干しで乾燥させて、むしろに詰めて保管
3.水に浸し攪拌

藍師と呼ばれる職人が、水をやり、混ぜ返し、温度を管理し
休みなく世話をしてようやく完成するものなのです。
大変….


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photo by kimura yasuhiro
これは以前岡山のデニム工場に見学に行った際、藍染を体験したときの写真。
深い藍色なんですが、空気に触れるを色が変わるのが新鮮でした。


2.藍染の歴史


藍染は世界で最も古い植物染料だと言われています。
日本には約1500年前に中国から伝えられました。

鎌倉時代には武士が鎧の下に藍染の下着をつけていました。
この下着をかち色(勝ち色)といい縁起物だったそう。
しかもただの縁起物だけでなく藍染には虫除けや殺菌、防水と
機能性がとても高いものでした!
肌荒れもしにくいそうですよ。

庶民の間に広まったのは江戸時代。
着物や、のれん、寝具、手ぬぐい….
江戸の町には藍色が溢れていたそう。
涼し気ですね。
それに着る程に色が冴えるという!

明治初期に訪れた化学者が、青い服であふれているのに驚き
藍色を「ジャパンブルー」と名付けたほど。


3.特徴


藍染めの原料となる植物はもともと漢方薬として伝えられたという説があり
機能性が優れているのが特徴。
薬としては、血液浄化、解毒、解熱、水虫、あせもなどに効果的です。
すごい….!
藍染の服は防虫、殺菌などの効果があり、年月を経ると一層鮮やかになります。
これは藍が繊維の奥に入り込み落ち着くまでに5~10年かかるからだそう。

ちなみに
日本には”藍四十八色”という言葉が昔からあります。
藍白(あいじろ)、甕覗き(かめのぞき)、秘色色(ひそくいろ)、浅葱(あさぎ)、
紺鼠(こんねず)…..
素敵な名前ばかり。
季節や自然の移ろいを細やかに感じ取る日本ならではです。


But not for meにも藍染めの作家さんが参加しています。
藍染屋ほうねさん
「暮らしに溶け込む」をテーマにして、生活の中で使いたくなるような
藍染め製品はどんなものだろうと考えながら活動しています。



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藍染の基本的な知識をつけた後に見ると、藍色がより深い色に感じます。
植物染めなので均一ではなくムラ感があるもの良い!

お店ではTシャツ、ポーチ、ハンカチの3種類をご用意しています。

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今回のデザインの深堀はここまで。
ぜひお店で藍トークしましょう。

参考ページはこちら。


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