手に職

*この記事は2017年に書き上げて下書き保存だけしていました。ついでに公開。



親の症状が良くなるわけもなく、痴呆症ってやつは悪くなるしかない。

よく「子供に戻る」なんて称されているけれど、急に昨日まで出来ていた事が出来なくなったりするんじゃなくて、徐々に徐々にちょっとずつ出来なくなっていく。忘れていく。

そんな訳でやっぱり、介護対象者は日々日々悪くしかなっていかない。

先日火にかけたままの鍋を忘れて、目の前にいるのに鍋を焦がした。

焦げ臭さにおかしいと思って、部屋から降りてきた私が火を消して何とかなった。

鍋はお陀仏になったが、火事になるよかはまし。


そんな気持ちで「ふざけんなよ」って気持ちを無理やり消火させてます。


無職の私だが、たまに収入もある。

専門も出て、新卒で専門職について、いろいろあって今こんなんだけど、介護の傍らちまちま作っているアニメや漫画の衣装が売れる時がある。

買っていくのは漫画やアニメの恰好をするのが好きな、俗にコスプレイヤーっていわれる人達が中心です。

そういうことをするのは好きだけど、スキルが無くて衣装を自分で作れないって人もよくいるそうで。

そういう人たちは中華製の安価な大量生産衣装を購入するか、同じコスプレイヤーで洋裁が出来る人に頼んだりするらしい。

専門のサークルや業者もいるそうだが、欲しい衣装のオーダーになると、やっぱりお高いそうなのであきらめる事が多いんだそうで。

大きくくくってアパレル業界に居た身からすれば、作業量に比べてそれでも価格安めだと感じる金額なんだけど、一般人はそうではないらしい。多分、コスプレイヤーの人たちはしょっちゅう新規作品の衣装を身に纏うから、一着にかけられるコストが余りないんだろうなぁと思ったり。

もしくは特定の作品ではない衣装(メイド服やナース、チャイナ、和服等)の場合、個人で芸能活動している人や演劇団体の人たちが舞台衣装として購入していく。

そういうのを取り扱うアトリエだとかスタイリストさんも世の中にはいるんだけど、大体そういうところはやっぱり高いし運営資金少ない劇団さんや個人さんだと手が届かない。

で、私はそういうところに比べればまだ価格が低い方なので、「お金はないけどちゃんとした衣装が欲しい」って人にはいい感じなんです。これぞ、隙間産業。

元、プロですしね。

価格が一般よりも手頃な代わりに、やっていないことも勿論あるんですが。

購入後のフォローは一切していないし、サイズオーダーなんかも受けていない。此方が作ったサイズが着れるサイズの人にはお買い得。

なので、サイズが合わない…って人は、残念。ご縁がありませんでしたね、でばっさり切り捨てています。手に食あれば食いっぱぐれない、なんて話もあるけど実際どうなんだろう。

まぁ、ないよりあった方がいいのも事実で、純粋に収入があるのは嬉しい。


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