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天才の上が居るとすれば、それは化け物なのだと思う。

米津玄師さんが好きです。

私以外にも「スキ!」という方、とてつもなく沢山いらっしゃると思います。それだけ、才能豊かで素晴らしい楽曲を生み出すクリエーターさんなので。

(まだ知らない方は是非YouTube公式アカウントよりMVなど聞いてみてください!)

ニコニコ動画のハチ名義でボカロPとして活躍していた頃の楽曲から、本人名義でメジャー活動した楽曲どちらも好きで、積極的に芸能人やアーティストを追っかけるタイプではない私ですが、それでも定期的に彼の情報を集めたり確認したりするくらいに好きなアーティストさん。

そんな熱烈な追っかけとまでは行かなくても、テレビやメディアに「米津玄師」の文字や音楽が踊れば嬉々としてクリックする程度には好きなのです。

2016年に出した、彼の楽曲「LOSER」のMVがメディア解禁された時も、喜んでYouTubeをクリックした事を覚えています。その後、そのMVを見て小さな悲鳴を上げたのも手伝って、この楽曲はとても私の中で印象に残っている米津さんの楽曲なのです。

米津さんは、ニコ動活動時のハチ名義から自作の曲を自作のイラストを使ったMVを作り流していらっしゃり、イラストの上手さは有名でした。

自分で曲が作れて、イラストも描ける。なんて多彩なのだろう、と。

けれどもこの「LOSER」のMVを見てそこに「ダンスも出来る」が加わった時、私は米津さんに対して恐怖が浮かびました。

「この人ダンスまで出来るの…?ひぇっ、化け物かよ……」

ダンスのジャンルに詳しくない私でもこのMVに使用されているのがコンテンポラリーといった分類にあたると言う事は何となくわかります。他にも曲を出しているダンスグループやアイドルだって一杯プロと呼べる人たちが芸能界には居るけれど、ダンスを見てここまで圧倒される事は中々ないのです。

一見無茶苦茶に踊っているようにも見える振り付けは、それでも確かに制御されなければ動けないであろう動きもあり、素人目ながら米津さんのダンスはただ上手いのではなく「完成」されているように感じたのを覚えています。

曲が作れて、イラストも描ける。そして、ダンスまで踊れる。

一つを成しえるだけでも「あの人は凄いなぁ」と思われる事なのに、それを一人の人間が複数も出来ているという事実。

曲とイラストだけなら「この人は天才なのだな」と思えていたのに、そこに1つ増えただけで何故か沸き上がった無意識の恐怖と「この人は化け物なのだ」という感想。

多分何年頑張っても専門的に勉強しても、私などでは習得も出来ない事をいともたやすく行える人への恐怖だったのだと思います。つまり、自分の常識内の外にいる人への理解拒否。

え、だって理解出来なさ過ぎて、怖い。才能あり過ぎてて、怖い。なんだ、あの人!!(大変好きですよ、米津さん)

天才の上に居る人間は、化け物なんだと思う。

そんな化け物、ここ数年で若い子達に圧倒的に増えているなぁ、とメディアやネットを見ていて思う訳です。まさに、新人類。次代の申し子たちといった言葉がふさわしい人たち。あぁ、こうやって解らない(理解が出来ない)事が増えていって、私も中年に…ひいてはおばさんになっていくのだな、と。

叶うのならば将来、「理解は出来ないけれど、それでも素直に凄いと思って口に出せる」人間にはなりたいな。

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